【安佐動物公園に仲間入り】「まるで忍者」希少なニホンリスのヒミツ|地球派宣言

ヒマワリの種を黙々と食べるニホンリス。

目の周りやおなかが白いのが特徴で、ひとたび動き出すと飼育小屋の中を全力で駆け回ります。

安佐北区の安佐動物公園では先月、神戸市立王子動物園からオス5匹とメス10匹が仲間入りしました。

 

二ホンリス

 

飼育担当の東加奈子(ひがし・かなこ)さんは「木を駆け上がったり、上手に枝を渡って移動している。しっぽでバランスを取りながら忍者のように動く様子はとても面白い」とその魅力を語ります。

 

飼育担当 東加奈子さん

 

県のレッドデータブックでは、絶滅危惧Ⅰ類に指定されているニホンリス。

冬眠はせずに1年のほとんどを木の上で生活します。

生活パターンも独特です。

早朝、日が昇ったくらいと同時に活動を始め、エサを食べた後は巣箱の中に入ってじっとしているそうです。

 

巣箱の中の二ホンリス

 

今回、ニホンリスを受け入れるにあたり安佐動物公園では小屋の中に木や枝などを入れて、リスが動きやすいよう改修したそうです。

東さんは「木の上の環境が充実するようにどうやってこの木の枝を使うか、万が一ケンカが起きた時も逃げ場があるように枝の置き方を工夫した。1本1本頭を悩ませながら考えながら準備してきた」といいます。

 

改修された飼育小屋

 

万全の環境で臨んだ展示ですが、課題もあるといいます。

東さんは「野生では狙われて食べられてしまう弱い生き物なので逃げ足は速いし、隠れ上手でなかなかお客さまにご覧いただけない。探す楽しさというのをどうやって伝えていこうか」と話します。

 

掃除をする東さん

 

飼育を始めて約1カ月。

巣箱の中を見てみると木の繊維が大量に入っていました。

東さんによると、小屋の中のスギの木を1本ずつ繊維状にとって、口でくわえて巣の中に運んだそう。

東さんは「子育てのためやお昼寝用に使っているのではないかと思う」と話します。

 

木の繊維が入った巣箱

 

ニホンリスはどんなものを食べるのでしょうか。

主に食べるのはヒマワリの種やクルミなどの種子で、動物園ではそういった種子類のほかに果物や野菜、ゆで卵やドッグフードもあげたりするそうです。

全員に行き渡るよう少し多めに与えているそう。

ただ、どんな種類をどの程度与えるかは試行錯誤中だそうです。

 

二ホンリスのエサを作る東さん

 

エサを置いても、すぐに食べにこないほど警戒心が強いニホンリス。

安佐動物公園で飼育するのは初めてですが、なぜ展示することになったのでしょうか。

東さんは「広島の森とかリスが暮らすような環境にも目を向けていただいて、自分たち以外にも暮らしている生き物たちがいるというところに思いを巡らせてもらえたらうれしいなと思います」と話します。

 

警戒する二ホンリス

 

県内のニホンリスは野生では絶滅したとされていましたが、去年、庄原市内で確認されるなど、目撃情報が相次いでいます。

生態や行動パターンなどわからないことも多いですが、動物園での飼育をきっかけに、少しでも明らかになればと東さんは話します。

東さんは「動物園でしか調べられないような情報を集めて、それが野生で暮らすニホンリスの保全に結びついていけばいいと思うので、そういったことを目標にしながら飼育と展示をしていきたいと思っています」と話しました。

 

庄原市で目撃されたニホンリス

 

 

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2026年4月22日放送)

SDGs

 

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