アナ直伝 両想いになる💛表現力 #5

コロナ禍の今、仕事も出会いもオンライン。
という方、多いのでは。
どうすれば、オンラインで自分の気持ちを伝えることができるのでしょう。

 

「アナウンサーは日々、オンラインで両想いを目指しています!」

 

両想いを「目指す」ってどういうこと?
オンラインで想いを成就させたい💛あなたの参考になると嬉しいです。

小嶋沙耶香 小嶋沙耶香アナウンサー (C)HOME

 

アナウンサーが伝える「オンラインで両想いになる表現力」ポイントは3つです。

1.まるで画のように表現する


ニュースやナレーションを読むとき、画が見えるように話すことを心がけます。
読み方は「文章の頭の音を高く、文末に向かって音を下げる」が基本。
その途中で、自分で画を想像しながら、大切な言葉は音の高さを上げたり、言葉の前に間を取ったり、スピードを落として聞き取りやすくしたりします。
オンラインでは、よりゆっくりはっきり表現した方が良いでしょう。

例)
「風に揺れる➚黄色や紫➘の➚美しい➘花々(間)➚ハナショウブ➘です」
※➚:音の高低のイメージ 下線:ゆっくり (間):間をあける

 

2.思いを大きく表現


しかし、どんなに巧みに事象を表現しようとしても、心から感動していなければ伝わりません。
テレビ(=オンライン)では対面で伝えるよりも思いを強く持って、気持ちの中で大きく表現することを心がけます。

「思いを大きく表現する」ための具体的な手法はこちら。

・話し方
まず、お腹を膨らませるように大きく息を吸って細く吐くを繰り返し、呼吸を安定させます。
相手は画面より少し後ろにいると考え、声をやや張って話しましょう。
相手に伝えたい「大切な言葉」は、前後の間をしっかり取って、ゆっくりはっきり発音しましょう。

 

・口角を上げる
マスクをつけていても口角を上げて話すと自然に目が微笑み、声もこもらず通りやすくなります。

 

・あいづちは大きく
オンラインでは「あいづち」を打つ時のうなずきや発声を2~3倍大きく行いましょう。
「あなたの話をしっかり聞いていますよ」という意思表示です。その分、気持ちがつながります。

ところで、画面では、うなずくとき「うん、うん」と頭が縦に動くのは気になりませんが、横に動く動作はかなり気になります。
話すときに顔や上半身を横(画面に対して並行)に何度も動かすと、見ている人が不快に感じることが多いので気を付けましょう。

以上が具体的な手法です。イメージが伝わりましたか。

 

3.受け取る側の気持ちを想像


アナウンサーはカメラに向かって話している時、自分の少し上にもう一人の自分がいて自分を俯瞰で見ています。
幽体離脱?いえいえ違います(笑)
視聴者のみなさんがテレビの前でどのように見てくださっているか、自分で常に感じ取るためなんです。
これは実際に経験して慣れないと難しいのですが、オンライン会議等では画面で簡単に自分の姿を見ることができるので、話すときの姿勢や表情を時々確認しましょう。
でも、あまり自分の顔を意識しすぎると、相手の話が上の空になります。大切な人の話を聞き逃さないようにしましょうね。

 

いかがでしたか。日々、思いを伝えているアナウンサーの技法を大切な人とのオンライン会話などで試してみてください。

次は、「言い方でイメージ激変!?自分の名前」についてお話しします。

 

伊藤みのり
ライター:伊藤みのり(HOMEアナウンサー)
アナウンサー歴35年を経て放送運行、CM考査業務を経験。
現在はアナウンスグループで、番組ナレーション、アナの育成指導を主に担当。

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