【岡山・恐竜学博物館】研究現場が見られるユニークな展示|地球派宣言
岡山市にある岡山理科大学の「恐竜学博物館」。
ちょっと変わった博物館で、子どもたちに大人気の恐竜をユニークな展示で学べるんです。
岡山理科大学
館内を案内してくれたのは、石垣忍館長です。
石垣忍館長
恐竜学博物館は名前に「学」が入っているのがミソで、研究の現場をガラス越しに見られるのが特徴のひとつです。
この日は、化石をクリーニングしている作業を見ることができました。
研究現場
現在も発掘調査が行われている場所のひとつが、モンゴルの南に広がる「ゴビ砂漠」。
館内には、ここで見つかった化石の骨格標本も展示しています。
ゴビ砂漠
ゴビ砂漠で200体以上の化石が見つかった「プロトケラトプス」は、大人になると2mほどの大きさになる恐竜。
この化石の歯やアゴを見ると、分かることがあるそうなんです。
それは「プロトケラトプス」が、どんな食べ方をしていたか。
「プロトケラロプス」は、口の先がオウムの口ばしのような形をしていて、固いものをかじることができたそう。
さらにほお袋があり、そこに植物を入れて切り刻んでいくという食べ方をしていたそうです。
プロトケラトプス
また、動物を食べていた「タルボサウルス」は太い歯を見ると分かるように、エサになる動物をガシガシと食べ、骨も粉砕するような力があったと考えられています。
タルボサウルス
展示の中には、中国山地に生息していた生き物も。
「デスモスチルス」という動物は、島根県から骨格の一部や歯が見つかった哺乳類の仲間。
約1500~1600万年前に岡山県の北に広がっていた暖かな海に生息し、海牛に近いくらい水の中にいる時間が長かったのではないかと考えられています。
デスモスチルス
中国山地全体は、マングローブ林や島がいっぱいあるようなところで貝やカニも住んでおり、生物多様性に富んでいたそうです。
貝の化石
恐竜学博物館では、化石の発掘現場も体感できるんです。
こちらの展示は、発掘現場の様子を実物大の写真で再現し、その上を歩くように作ったもの。
発見されたのは、世界最大級の恐竜が歩いた足跡の化石。大きさは約30mもある恐竜です。
恐竜足跡化石の発掘現場の実物大写真
石垣館長は、「骨は死んでから動いている可能性があるが、足跡はそこで生きていた証」だと言います。
「恐竜は、鳥類は別にして、現在生きていない動物なので、発見するということは地球が残した宝物を見つけること。こんなものが昔生きていたということに驚いてほしい」と語りました。
恐竜展示
発掘現場からその後の研究まで、見て学べる「恐竜学博物館」。
JR岡山駅からバスで約20分、岡山ICからは車で約30分の場所にあります。
ご家族で出かけてみてはいかがですか?
広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2023年9月13日放送)