【神勝寺 禅と庭のミュージアム】は福山屈指の紅葉狩りの名所!

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉ライトアップ 紅葉の夜間ライトアップ(提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム)

福山市沼隈町にある「神勝寺(しんしょうじ) 禅と庭のミュージアム」は、福山市内屈指の紅葉狩りの名所です。広大な敷地内には美しい庭園があり、赤く色づいた美しい紅葉との見事なコラボレーションが楽しめます。

11月の週末には夜間ライトアップも。そんな紅葉の名所・神勝寺 禅と庭のミュージアムを紹介します。

 

神勝寺 禅と庭のミュージアムへの行き方

神勝寺 禅と庭のミュージアムは、福山市南西部の沼隈町の山中にあります。遊園地「みろくの里」のすぐそばです。福山市街地からは、県道72号線(福山沼隈線)で神勝寺 禅と庭のミュージアムの近くまでアクセスできます。山陽自動車道では福山西インターチェンジが最寄りで、13kmほど。なお福山東インターチェンジからは約18kmです。

公共交通機関で向かうには、JR福山駅前バスロータリーの6番乗り場から、鞆鉄バスの便があります。土・日・祝日のみ運行されている「みろくの里直行」行きに乗車し、「神勝寺」停留所で下車すれば神勝寺 禅と庭のミュージアムの目の前に到着です。ただし運行便数が少ないので、事前に確認してください。

平日に神勝寺 禅と庭のミュージアムへ向かう場合は、同じく福山駅前6番乗り場より鞆鉄バス「千歳橋」「阿伏兎」「常石」「内海農協」行きなどに乗車し、「天神山」停留所で下車。そこから約1.3kmですが、事前に連絡し対応可能なときであれば天神山停留所への送迎をしてもらえます。

 

○神勝寺 禅と庭のミュージアム

所在地 広島県福山市沼隈町大字上山南91
TEL 084-988-1111(寺務所)
拝観時間 9:00〜17:00(最終受付 16:30)
拝観料 【一般】
大人 1,500円
大学生・高校生 1,000円
中学生・小学生 500円
【20名以上の団体】
大人 1,300円
大学生・高校生 800円
中学生・小学生 300円
駐車場 あり(無料)
アクセス JR福山駅より約12.5km。
山陽自動車道「福山西IC」から約13km、または「福山東IC」から約18km。
JR福山駅前より鞆鉄バス「みろくの里直行」行きへ乗車、「神勝寺」停留所で下車すぐ。
または福山駅前より鞆鉄バス「千歳橋」「阿伏兎」「常石」「内海農協」行きへ乗車、「天神山」停留所で下車、約1.3km(天神山への送迎可)。
公式サイト 神勝寺 禅と庭のミュージアム
紅葉の見ごろの目安 11月上旬〜下旬

 

「神勝寺 禅と庭のミュージアム」について

神勝寺 禅と庭のミュージアム:外観

神勝寺 禅と庭のミュージアムは臨済宗 建仁寺派(りんざいしゅう けんにんじは)の寺院で、禅寺です。山号は天心山で、本尊は弥勒菩薩(みろく ぼさつ)。1965年(昭和40年)に地元の実業家・神原秀夫(かんばら ひでお)氏によって建立されました。広い境内には「国際禅道場」など、さまざまな伽藍(がらん=寺の建物)があります。

2016年(平成28年)には、自然あふれる神勝寺 禅と庭のミュージアムの広大な境内をミュージアムとし、禅の教えを多くの人に体験してもらいたいという「禅と庭のミュージアム」がオープンしました。

 

園内を散策し、美しい紅葉を楽しむ

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉 提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム

神勝寺 禅と庭のミュージアムの園内は、四季折々の自然の美しさを楽しめます。そして秋の紅葉シーズンには、燃えるような美しい赤や黄色の景色に。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉 提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム

神勝寺 禅と庭のミュージアムは福山市内屈指の紅葉の名所として知られ、秋になると多くの紅葉狩り客でにぎわいます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉 提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム

賞心庭(しょうしんてい)の周辺は、息をのむような美しい紅葉が楽しめます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉 提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム

園内の奥手のほうにある無明院本堂へ続く参道や石段周辺も見事な紅葉で、見どころです。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:紅葉ライトアップ 開山堂周辺 紅葉の夜間ライトアップ (提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム)

紅葉シーズンには、夜間ライトアップも行われます。紅葉ライトアップのときには多くの人が来園し、紅葉狩りを楽しみます。なお神勝寺 禅と庭のミュージアムの紅葉は、11月上旬〜下旬ごろが見ごろです。

 

○2022年(令和4年)11月 紅葉ライトアップ特別拝観日程

開催日:5日(土)、 6日(日)、12日(土)、13日(日)、19日(土)20日(日)、26日(土)、27日(日)
時間:18:00〜21:00(最終受付 20:30)
夜間特別拝観料:大人 700円、中高生 400円
茶屋:あたたかい ぜんざい 500円

 

神勝寺 禅と庭のミュージアムは見どころがたくさん!

神勝寺 禅と庭のミュージアムはとても広大で、見どころもたくさん。その中から、特に注目のスポットをピックアップして紹介します。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:総門 総門 

まず最初の見どころは、神勝寺 禅と庭のミュージアムの入口となる総門です。この門は、旧 賀陽宮(かやのみや)邸にあったものだそう。総ケヤキ造りの門で、1967年(昭和42年)に神勝寺へ移築しました。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:松堂と多宝塔 松堂(手前)と多宝塔(奥)

総門をくぐると、最初に見えるのが松堂(しょうどう)です。

松堂は寺務所になっており、ここで拝観の手続きをします。設計は、建築史家・建築家の藤森照信氏が手がけました。うしろの小高い場所にあるのは、多宝塔です。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:含空院 含空院

含空院(がんくういん)は、滋賀県東近江市にある臨済宗永源寺派大本山・永源寺(えいげんじ)から移築し、再建した建物です。

含空院の建物は14世紀に建てられ、戦国時代に焼失しました。その後、江戸時代初期に再建された、築370年以上という古い建物です。現在は茶房として使われており、散策の合間に一休みできます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:賞心庭 賞心庭

賞心庭(しょうしんてい)は大きな池を中心にした、広い日本庭園です。池泉回遊式庭園と呼ばれる方式の庭園で、中根庭園研究所が手がけました。

池のまわりには木々がたくさんあり、池のまわりを散策しながら四季それぞれの美しさが楽しめます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:秀路軒 秀路軒

秀路軒(しゅうろけん)と呼ばれる茶室も見どころです。江戸時代の天明の大火(1788年)で焼失した表千家の残月亭と不審庵を、古図に基づいて中村昌生氏が設計して再現したもの。

茶室内では、抹茶とお菓子で一服できます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:荘厳堂・無明院 左:荘厳堂、中央奥:無明院

神勝寺 禅と庭のミュージアムのもっとも奥まったところに、鐘楼門と手水舎があります。その先には石段が続いており、そこを登ったところにあるのは、荘厳堂(しょうごんどう)と本堂となる無明院(むみょういん)です。

荘厳堂・無明院の前には、見事な庭園が広がっています。これは中根金作氏が作庭した枯山水庭園です。庭園は「無明の庭」「阿弥陀三尊の庭」「羅漢の庭」に分かれています。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:荘厳堂 荘厳堂

荘厳堂は、江戸時代の禅画家・禅僧の白隠(はくいん)の作品が展示されているのが特徴です。荘厳堂は、白隠の作品を年に一度、展示替えをしながら常設展として展示。荘厳堂にある白隠ギャラリーで、作品を楽しめます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:無明院 本堂 無明院

無明院は、1977年(昭和52年)に建立された神勝寺の本堂です。本尊には浜田泰三作の弥勒菩薩像を安置しています。なんと院内は300畳を超える広さです。無明院の入口のところでは、お焼香をあげられます。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:洸庭 《洸庭》(提供:神勝寺 禅と庭のミュージアム)

このほか、《洸庭(こうてい)》も見どころです。《洸庭》は巨大なアートパビリオンで、彫刻家・名和晃平氏と彼が主催するクリエイティブ・プラットフォーム「Sandwich (サンドイッチ)」が手がけました。

禅と庭のミュージアムの最大の見どころともいえる《洸庭》ですが、内部撮影不可のため記事掲載はできませんでした。迫力と躍動感のある建築とインスタレーション作品ですので、ぜひ神勝寺 禅と庭のミュージアムへ訪れて見学してみてください。

 

園内にある五観堂で「神勝寺うどん」を味わう

神勝寺 禅と庭のミュージアム:五観堂 五観堂 外観  

神勝寺 禅と庭のミュージアムの園内には、「五観堂(ごかんどう)」という建物があります。神勝寺 禅と庭のミュージアムならではの「神勝寺うどん」が楽しめるところです。

五観堂は木々に囲まれた場所にあり、目の前に小川が流れ、水車小屋があるという風流な雰囲気。テラス席もあり、木々を眺めたり水のせせらぎを聞きながら食事ができます。散策の疲れも吹き飛んでいきそうです。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:五観堂 五観堂のテラス席

五観堂のメニューは、神勝寺 禅と庭のミュージアムならではの「神勝寺うどん」の一品のみ。うどんは、もともと神勝寺の本山・建仁寺の僧堂で、「四九日(しくにち)」という4と9のつく日にだけ、雲水(うんすい=修業僧)がお腹いっぱい食べてよいとされていた食べ物です。

雲水は修行時は読経と鳴らしもの(木魚など)意外の音を立ててはいけませんが、うどんをすするときは豪快に音を立てても大丈夫でした。そのため、雲水たちは四九日のうどんをとても楽しみにしていたそう。

五観堂では、実際の僧と同じ礼儀作法で神勝寺うどんを食べます。食べる前に「五観の偈(げ)」というお経を唱え、食器も雲水が使う持鉢(じはつ)や雲水箸(うんすいばし)という太い箸を使用。なお食べるときの作法は、食事前にスタッフの方が説明してくれます。

神勝寺うどんは、いわゆる「湯だめうどん」です。しかし普通の湯だめうどんと違うのは、麺の太さ。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:五観堂 神勝寺うどん 五観堂 神勝寺うどん

神勝寺うどんは「極太」を通り越した、非常に太いうどんなのです。一番おいしく食べられる小麦粉の配合や太さを研究した結果、非常に太いうどん麺が生まれたとのこと。この太い神勝寺うどんは毎日店で粉から仕込み、手打ちされているそうです。

神勝寺 禅と庭のミュージアム:五観堂 神勝寺うどん 五観堂 神勝寺うどん

神勝寺うどんを食べてみると、団子のようなとてもモチモチとした食感で、食べごたえがあります。つけ汁もダシがよく利いた甘辛い味わいで、おいしいです。うどんを食べたあとは、いっしょに出されたごはんをつけ汁へ入れて、いただきます。

極太麺なうえ、最後にごはんも食べたので、なかなかボリュームがありました。

 

○五観堂

所在地:神勝寺 禅と庭のミュージアム内
営業時間:11:00~14:30
TEL:084-988-1111(寺務所)
メニュー:神勝寺うどん(1,200円)

 

神勝寺 禅と庭のミュージアムは、紅葉真っ盛りになると本当に真っ赤な紅葉の世界に包まれます。美しい庭園や建物と紅葉のコラボレーションをお楽しみください。土・日曜を中心に行われるライトアップも幻想的で、昼間とは違った雰囲気を楽しめます。福山市屈指の紅葉スポット神勝寺 禅と庭のミュージアムへ、紅葉狩りに出かけてみませんか。

 

※この記事の情報は2022年10月時点のものです。情報は変更になる場合があります。

ライター:アサノ・ヨウスケ

LINE はてブ Pocket