【カープ】 侍ジャパンの守護神として進化を遂げた栗林良吏投手が世界の舞台で得たものとは?

8月20日の試合で自身の背番号に並ぶ20のセーブをマークした栗林良吏(りょうじ)投手。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、プロ1年目で侍ジャパンにも選ばれ日本の守護神を任された栗林投手をフカボリ。
世界の舞台で得たものと、後半戦への意気込みを聞いた。

※データはすべて8月21日O.A.時現在 ※以下、敬称略

栗林良吏投手 栗林良吏投手 ©広島ホームテレビ

 

東京2020オリンピック競技大会では金メダルを獲得。
侍ジャパンのピッチャーの中で唯一全5試合に登板した栗林だが「間隔がそれほどキツくなかったせいか、疲れはめちゃめちゃ溜まっているという感じではない」と頼もしい。

ルーキーの栗林が日の丸を背負って試合を決めるマウンドに立つという稲葉篤紀(あつのり)監督の大胆とも言える采配。
監督からは強化試合の折に9回を投げるように言われただけで、意外にも“抑えでいくよ”とはっきり伝えられたことはなかったという。

勝負を左右する試合終盤のマウンド。
一番プレッシャーだった試合は8月2日にあったアメリカとの準々決勝。9回に日本が同点に追いつくと延長戦へ。
オリンピックはノーアウト2塁1塁から始めるタイブレーク制。そこを守護神・栗林が無失点で切り抜けた。
「自分の中で良い緊張感を持って、やってやるぞという気持ちだったので、印象に残っている試合の一つ」と振り返る。

笑顔で答えてくれた栗林投手 笑顔で答えてくれた栗林投手 ©広島ホームテレビ

 

世界の舞台での活躍の影には、先輩の山崎康晃(DeNA)からの準備の仕方のアドバイスがあったという。
「どんな点差であっても、どういう展開になっても、追いつくかどうかわからない状況でも(肩を)作ったりすることがある。そういう時に“追いつくかなー?”と作るのではなく、追いついてもらえると思って準備する。心の準備だけはしっかりとしたほうがいいよと言われ、実践した」と明かす。

侍ジャパンの守護神として日本の金メダルを決める瞬間にマウンドにいた栗林。
「(山崎)康晃さんも言っていたが、あれが“抑えのやりがい”。最後試合終了の時にみんなが集まってくるのがやりがいの一つだと実感した」。

オリンピックで得たものを聞くと、「1つは自分の中の野球人生の実績が上がったのかなと思う。金メダリストというのは自分が引退するまでも、引退してからもずっと残ること。歴史に一つ名前を刻めたのかなと思う」と胸を張る。

 

練習中の栗林投手 練習中の栗林投手 ©広島ホームテレビ

リーグ・後半戦については「セーブも新人王も自分の力だけでは取れないこと。記録にこだわらず、ただチームの勝利のために登板があれば全力を尽くす。自分の役割をしっかりこなし、シーズンが終わった時にはたくさんの方に守護神をやってもらって良かったと思ってもらえるように、シーズン後半もがんばっていきたいと思う」と力強く意気込みを語った。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 2021年8月21日放送
ライター 湯谷葉子

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