王座奪還に向けて戦い続けるカープ。その行く手を阻もうとするチームは一体どこなのか？
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、カープのライバル球団をフカボリ。
侍ジャパンのコーチでもあるプロ野球解説者の井端弘和氏をゲストに迎え、カープのライバルとされるチームとその攻略法を聞いた。

井端氏が予想する今年のセ・リーグの順位は、

1位「阪神」、2位「広島」、3位「中日」、4位「巨人」、5位「DeNA」、6位「ヤクルト」。

カープが2位という予想に、地元広島のスタジオ内は穏やかでない。そこで井端氏は「昨年はカープを1位だと予想した」と明かし、「それが外れたので、今回の予想も当てにならない」と、弁明した。

阪神を1位にした理由は、「3位に終わった昨年の戦力に加えて、今年はクリーンナップに長打力のあるメジャーリーガーを補強した。その助っ人が打てば昨年より上の順位にいくだろう」という井端氏の読みだ。

しかし、この時点ですでに昨年とほぼ同じ打順に戻っているので、「必然的にカープが上にくるかな」と、早くも自身の予想が覆されそうだと話す。助っ人外国人の活躍なくしては、カープのライバルにもなり得ないようだ。

警戒すべきチームとしてDeNAをあげ、今永昇太投手の攻略が鍵だと語る。
昨シーズン、カープの今永投手との対戦成績は、7試合戦って、0勝5敗。1つも勝てなかった上、2回は完封されている。
しかし、今年の開幕戦でカープは今永投手相手に勝利した。

「どう戦うかと注目していたが、カープが勝ったので、今年は五分五分くらいでいけるのではないか」と予想し、ここでまたカープが上にくることを確信したという。

データスタジアムのデータマンこと佐々木浩哉氏によると、今永投手とカープ打者との通算対戦成績は、松山竜平選手.424、長野久義選手（カープ移籍後の成績）.400、鈴木誠也選手.356と、特に中軸の打者の打率が高い。クリーンナップの調子が良ければ安泰ということだろう。

次に警戒するチームとしてあげるのは、井端氏の古巣でもある中日。「ナゴヤドームで勝てない」ことがネックだという。

カープのナゴヤドームでの中日戦の対戦成績は、2018年が3勝9敗、2019年が4勝8敗と大きく負け越した。それには、ある試合で苦手意識がうまれたのではないかと分析する。

「2018年4月20日、ナゴヤドームでの対戦。前日の試合でピッチャーをつぎ込んでいたカープは7対4とリードの7回、7点を失い力尽き、結果7対11で敗れた。それからナゴヤドームではいいイメージを持てなくなったのではないか」。その試合まではナゴヤドームを得意としていたカープが、苦手意識をつけられてしまったようだ。
無観客試合でのスタート、試合数の違いといった、何から何まで異例の今シーズン。
カープにとって昨年までの良くないデータさえも覆すシーズンであってほしい。

広島ホームテレビ
『ひろしま深掘りライブ フロントドア』（土曜13：00）6月27日放送
ライター　湯谷葉子
データ提供　データスタジアム株式会社