プロ初先発で5回ノーヒット!可能性を見せた大道温貴投手・快投の裏側に迫る

「(先発でも中継ぎでも)どこでもチームのために投げていきたいと思っている」と決意を示すのは大道温貴(おおみち はるき)投手。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、ドラフト3位ルーキーの大道投手をフカボリ。プロ初先発で5回無失点。ノーヒットピッチングを成し遂げた快投の裏側を探った。

※データはすべて6月19日O.A.時現在 ※以下、敬称略

大道温貴投手 ©広島ホームテレビ

 

プロ1年目から開幕一軍をつかみ、中継ぎとしてフル回転(中継ぎでは17試合に登板し2勝0敗)。一度も離脱することなくチームに欠かせない存在になっている大道。そんな中で迎えた6月11日のオリックス戦は、18度目の登板にして初の先発が巡ってきた。

 

「(先発を告げられた時は)うれしかった」と話す大道。実は先発への思いが強くなったのは交流戦に入ってから。それまで主に1イニングを投げることが多かったが、先発前は3試合続けて2イニングに登板。
「1イニング投げてベンチに帰って、キャッチボールしてもう1回マウンドに行けるっていうのがどんどん楽しくなってきた」と、新たな気持ちが芽生えた。

 

活躍を続けるルーキー3投手 ©広島ホームテレビ

初先発の相手は、交流戦チーム打率2位の.287で優勝も果たしたオリックス。

「おそらく監督、コーチの皆さんもまさか5回まで投げると思っていなかったのでは?僕自身もびっくりしている。まずは初回を0で抑えることを目標として、抑えたら2イニング目もしっかり0で抑える、と心して投げていた結果が5回無失点につながったのかなと思う」と振り返る。

 

快投を生んだこの試合。一回に2つの四球を与えピンチを迎えた。

「意図的に投げられるボールが1球もなかったので、とにかくストライクに入った球で打ち損じてくれっていう気持ちで投げていた」と明かす。

「立ち上がりの悪さは大学時代からの課題ではあったので“いつも通りだ”」と言い聞かせたという。

オンラインインタビューを受ける大道温貴投手 ©広島ホームテレビ

 

いきなりのピンチを冷静に対処しながら、活路を見出したのは2回の杉本裕太郎との対戦。

2ボール・1ストライクからの4球目。インコースのストレートでバットを折り、ファールでカウントをかせいだ。

「右バッターのインコースは不得意だが、投げ切れたことによって、その試合1個生命線というか、カウント球が増えたので楽になった」。

杉本に対しては最後もインコースのストレートでつまらせ、ファールフライで打ち取ってみせた。

 

その後も右バッターへのインコースを強気に攻めた大道。試合序盤に頼れる球を見つけたことで2回以降はすべて3者凡退。5回無失点ノーヒットピッチングにつながったのだ。

「5イニング目はやっとカーブもスプリットもゾーンで勝負できた」とも話す。

 

プロ初先発で大きく広がった可能性。「しっかり1年間チームのために、チームに貢献できるような投手を目指してがんばっていきたいと思う」と力を込める大道。これからもチームのために腕を振る。

 

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 2021年6月19日放送
ライター 湯谷葉子

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