【カープ】 攻守で輝きを放つ若鯉・小園海斗選手。プロ3年目の覚悟とは!?

「今は試合に出ているというより、出させてもらって経験させてもらっているが、せっかくのこのチャンスを絶対逃したくない」と意気込むのは、小園海斗(こぞの かいと)選手。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、プロ3年目の小園選手をフカボリ。ここまで打率3割を超える成績を残している好調の要因を探った。

※データはすべて2021年6月12日O.A.時現在 ※以下、敬称略

小園海斗選手 ©広島ホームテレビ

1年目から球団高卒新人本塁打記録を更新するなど、未来のカープを背負う選手の一人として、多くの期待を集めた小園。しかし2年目の去年は出場わずか3試合でノーヒット。今シーズンも二軍でキャンプスタートと、もがき苦しむ時を過ごしてきた。

 

「やっぱり悔しかったし、一軍に絶対上がってやるという気持ちで練習していた」という小園。
久々の一軍昇格となった4月22日のヤクルト戦では、いきなり8番ショートでスタメン出場を果たすと、第1打席でタイムリーヒット。21イニング無得点と苦しい状況にあったチームにとっての価値ある一打となった。

 

その後もコンスタントにヒットを積み重ね、昇格後はすべての試合でスタメン出場。二軍スタートから一転の好調ぶり。その要因の一つに、バッティング時の“右足”の変化を挙げる。森笠繁・二軍打撃コーチの指導のもと、右足の上げ方を変えることによって、体のブレが最小限になり、より確実性が増したという。

 

もう一つのポイントは、反対の“左足”。
「(基本的に)左足をしっかり軸足にというのがあるが、僕は(小2の時に)右打ちを左打ちに変えて、もともと右利きなので軸足が右足になってしまう。軸足を左に置くのはなかなか難しい。ここにきて、そういう事を知ることができてよかったと思う」と明かす。

手応えを感じたのは「DeNA戦で大貫(晋一)さんから、2ストライクからタイムリーを打った打席。
(追い込まれて)落ちるボールも意識しつつ、ストレートがきてしっかり上から叩くことができた。これまでワンバウンドを振ったり、三振したりが多かったが、そこに対応して打てたのは、成長できた部分なのかなと思う」。

小園海斗選手 ©広島ホームテレビ

二軍での取り組みが結果としてあらわれ、ヒットを量産。しかし、好調をキープしていた矢先に発覚した新型コロナウイルス陽性判定。
「ちょっと胸が苦しいかなというくらいで、熱も出てないし特に症状はなかった。隔離期間は野球ができない悔しさ、と言ったらおかしいが、素振りだったり、トレーニングだったり、身体を動かしていた」と振り返る。

 

そして復帰した6月4日。第1打席で2ベースを放つと、さらにそこから3試合連続でマルチ安打をマーク。悔しさも結果につなげて見せた。

 

「まずは一打席一打席を大事にやる。積極的に大事に打っていく。1年目2年目はもったいない打席が多かったが、後悔はしたくない。そしてショートのポジションでずっと出続けられるように、これからもやっていきたい」。
守備も含め、日に日に増していくチーム内での存在感。野球をできる喜びを再確認した小園が、さらなる成長を遂げた時、チームを勝利に導く活躍を見せてくれるに違いない。

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 2021年6月12日放送
ライター 湯谷葉子

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