広島県内「絶滅」のニホンリスが ふたたび生息【地球派宣言】
2021.05.28
巣箱の中を覗いてみると・・・
いました!ニホンリスの赤ちゃんです!
まだ、ほとんどの時間を巣箱で過ごしています。
元気に走り回るので、動きも素早くて撮影するのも大変です。
福山市立動物園では最近4匹の子どもが産まれ、今は全部で10匹が飼育されています。
ニホンリスは、馴染み深いシマリスとは違い、日本の固有種です。
しかし、野生では生息数が減少。本州や四国などに分布しているものの、地域によっては絶滅危惧種に指定されています。
広島県でも、既に絶滅したと言われてきました。
ところが、最近の調査で、広島県にニホンリスが生息していることが明らかになりました。
2020年9月28日 庄原市西城町の市道で、小動物が横たわっているのが見つかり、専門家が調べたところ、ニホンリスであることがわかったのです。
体長18㎝、尾長19㎝の雌で、この個体の発見が、県内での生息を裏付けるものとなったのです。
近年では県内で多くの目撃情報もあり、2020年1月から3月に行われた広島市安佐動物公園の調査では、福山市の山林で3回の撮影に成功しています。
福山市内で撮影されたニホンリス(画像提供:広島市安佐動物公園) (C)HOME
中国山地の近隣の生息域から広島県内へ分布が広がってきたと考えられています。
福山市立動物園の飼育員 石川智史さんによると
「リスは胡桃などの種子を食べますが、ニホンリスの場合は、それ以外に、昆虫や小鳥を食べてたんぱく質をとっています。
動物園でも煮干しや虫をあげています」とのこと。
年々、数が減っているニホンリス。広島での生息が広がるよう、見守っていきたいですね。