【カープ道】プロ野球新人記録を塗り替えた栗林良吏投手の恩師が語る秘話
現在、17試合連続無失点と新人のデビューから連続無失点記録を更新中の栗林良吏投手。
5月19日放送の『カープ道』では、そんなスーパールーキー栗林投手の大学時代の恩師・山内壮馬コーチが登場した。
山内壮馬コーチ
山内壮馬さんといえば、中日・楽天2球団でプレーし、2012年には10勝を挙げた右腕。
2016年シーズンを最後に引退、翌年母校の名城大学のコーチに就任し、そこで栗林投手と出会った。
当時・栗林投手は大学3年生、その時はまだ変化球はスライダーしか投げられなかったという。
山内コーチ
「最初スライダーしか投げられなくて、三振をとるボールという事でフォークボールをまず覚えて、大学時代は先発していたのでたくさんイニングを投げられるようにカーブも覚えました。」
栗林投手は、山内コーチとの出会いを機に飛躍、大学日本代表入りする投手にまで成長した。
大学時代の栗林投手
ドラフト指名会見で栗林投手は「僕がプロ野球選手になりたいという夢を頂いたのは山内さん」と話すほど厚い絆で結ばれた2人。
そんな山内コーチが、カープ道に栗林投手の意外な素顔を披露してくれた。
栗林投手といえば、新人とは思えない堂々としたマウンド捌きでアウトを積み重ねている様に見えるが、実はかなりの『あがり症』だと言う。
山内コーチが話すには
「中継ぎは(ブルペンに)電話がかかってくるじゃないですか、あの電話が鳴った瞬間に心臓が飛び出しそうになっている」との事。
さらに、そんな緊張状態でマウンドに向かった栗林投手は、涙目で呼吸も荒くなっていると、山内コーチ。
それでもその緊張がピッチングに悪影響になる事はなく、むしろプラスに働いているそうだ。
山内コーチ
「変にダメな余裕を持たず、心配性で緊張して準備している。その緊張を力に変えられていると思う。」
現在では新人王の期待がかかるほどの逸材に成長した栗林投手だが、大学時代にはドラフト指名漏れを経験している。その裏にも、心配性で慎重な性格が関係しているという。
指名漏れした大学時代
大学時代のドラフト前、栗林投手と社会人チーム・トヨタ自動車の間にはある約束があった。
それはドラフト2位までならプロ入り、3位以下ならトヨタ自動車に入るというもの。
山内コーチ
「(栗林投手は)ドラフト上位で行くくらいの評価がないと、プロに入ってもダメなんじゃないかと、ちょっと弱気な所があったものですから。本当にまじめなんです。」
その慎重な性格から社会人に進み、そこで努力を重ねドラフト1位指名へと駆け上った。
石橋を叩いて渡る様な慎重な性格は、1球で勝敗を決してしまう守護神向きの性格とも言える。
山内コーチは、プロ野球選手として日々未知の領域に挑む教え子にこうエールを送る。
「この先どんな感じで、どれくらい疲れるかなど分かってないと思うし、分かりようが無いので行ける所までとにかく全力を尽くして頑張って欲しい。」
プロ野球記録の更なる更新、新人王、そして球界を代表する守護神へ。
スーパールーキー栗林良吏投手の可能性は無限に広がっている。
広島ホームテレビ
『カープ道』2021年5月19日(水)深夜0時15分~
#217「鯉の守護神 栗林論」