【カープ】完全分離練習の今を朝山コーチに聞く

「寝かせ気味の中で、早めにこういうスイングアーク(ヘッドの軌道)で・・・」と自らバットを振り、安部友裕選手にバットスイングのアドバイスをするのは、朝山東洋一軍打撃コーチ。

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「安部選手は高いゾーンが苦手で、ピッチャーの失投を効率よくヒットするためにも、高めに対してのバットの入れ方をアドバイスした」と話す。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、開幕がいまだ見えない中、日々練習に励む鯉戦士たちを訪ねてマツダスタジアムへ。完全分離練習という異例の状況下、選手を見守る朝山コーチに話を聞いた。

昨年10月から一軍で指導する朝山コーチは、菊池涼介選手や西川龍馬選手らがいる野手のBグループを担当。完全分離練習が始まっておよそ3週間。野手だけの練習ならではの難しさに直面している。

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「バッターはピッチャーに対して、どういう対応ができるか、バッティングができるかで、好・不調を判断する。そこで欠点が見つかれば克服するというサイクルで練習できるのだが、その実戦ができていない」と頭を抱える。

「今できるのはフリーバッティング。バッティングピッチャーの球を確率良く芯で打てることを、選手には心がけるように言っている」。

開幕まで時間が開いたことをプラスにとらえ、新たな取り組みを始めている選手もいるという。

「Bグループで一番見た目で変わったのは、高橋大樹選手。センターから右中間方向への打球が3月より全然飛ぶようになっており、非常に良い形で新しいスタイルに行っていると思う。“元に戻すのは簡単”。ちょっと違ったことをトライするのに良い時間になっている」と、前向きに捉える。

「気持ちの面は開幕が決まるまで、ほどいて良いと思う。しかし体力的な部分はせっかく作ってきたものをゼロにすると、そこから作り直すのは大変なので、選手たちは1勤1休のペースの中でも体力だけは維持してほしい」とアドバイス。

意識を高く練習を続ける選手たちを誇らしく感じつつ、いずれ来たる開幕に向け、朝山コーチも着々と準備をすすめる。

 

広島ホームテレビ
ひろしま深掘りライブ フロントドア(土曜13:00)5月9日放送

ライター 湯谷葉子

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