スカウトが語る カープ新戦力分析2回戦

前回に引き続き、先生は広島東洋カープ関東地区担当スカウトの尾形佳紀さん。
普段あまり聞くことのないスカウトの裏側について講義していただいた。

(C)HOME

スカウトは毎年、何人くらいの選手を観ているのだろうか?
今年の1月時点でドラフト候補選手は274名。(関東地区は71名)

大学生、社会人はリーグ戦があるため、試合で選手を観る機会が何度かあるが、高校生はトーナメントで負けてしまうと、それ以降は観ることができない。

また観に行った試合で目当ての選手が温存され登板しないことや、候補選手の試合日程が重なり、一方の選手しか観ることができないこともあり、なかなか思い通りに視察できない。

尾形さんはプレー以外にも眼を光らせている。ユニフォームの着こなし、グラブやスパイクを大事に手入れしているかどうかなど。そういうところにセンスや野球に対する姿勢があらわれるからだそうだ。

(C)HOME

尾形さんは担当した選手を囲んで、“尾形会”なる食事会を開いている。新入団選手が加わった“尾形会”には、かつて担当した鈴木誠也選手も顔を見せた。新入団選手は鈴木誠也選手の体の大きさに衝撃を受け、会話を交わし、先輩との距離を縮めていた。

今年のキャンプでは鈴木誠也選手、同じく担当した田中広輔選手を交え3人で食事をした。その席で、今までは自分のことばかり話していたふたりが、“勝ちたい”とチームについて語るようになった。尾形さんはふたりの成長を嬉しく思い、カープが強くなると予感したそうだ。

今年のドラフトで注目している選手は、ピッチャーでは明石商業高の中森俊輔選手、中京大中京高の高橋宏斗選手がズバ抜けている。バッターでは東海大相模高の西川僚祐選手、花咲徳栄高の井上朋也選手。
足の速い選手は揃ってきたのでこれからの狙いは長距離砲。また良いピッチャーは何人でも獲りたいそうだ。

 

「カープ道」2020年4月8日(水)深夜0時15分放送

LINE はてブ Pocket