全国でも珍しい和太鼓チーム「天手鼓舞」
こんにちは!西田隆人です。
息ぴったりの力強い演奏を披露する広島市の和太鼓グループ「天手鼓舞(てんてこまい)」
力強い演奏を披露する天手鼓舞(てんてこまい)実はメンバー12人中10人が聴覚障がい者という全国でも珍しい和太鼓チームなんです。
そんな天手鼓舞は1994年に結成。現在は40代~60代のメンバーが週1回集まり、腕を磨いています。
結成当時から代表を務める難波直美さん(58)は「音は聞こえませんが、太鼓を打った振動が体に響いてくるところにすっかり魅了されています」と話します。
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、結成から毎年ひろしまフラワーフェスティバルのステージにも立ち続けていて、演奏レパートリーは20曲以上にも及びます。
と、ここまで読んでくださった皆さんは、ふと疑問に思うのではないでしょうか。音が聞こえないなかで、どうやって息を合わせて演奏しているのか。
難波さんによると「結成当時は目で見て合わせて打つ方法をとっていましたが、それではどうしてもメンバー同士でリズムが合わなかったんです。今は実際に太鼓を打つ前に、ドンドコドコドコドンドンというように曲のリズムを口で表現する口唱歌(くちしょうが)で口の動きをメンバー間でしっかりと合わせてから太鼓練習に入るようにしています。あとは繰り返し太鼓を打ちながら体にリズムを覚えこませて、本番では緊張によるズレが出ないようにアイコンタクトも大事にしています」とのこと。
一糸乱れぬ演奏の裏には、こうした人一倍の努力があったのです。
今後の目標について尋ねると「あと3年で結成30周年。年齢に負けず、自主イベントを開けるように頑張りたい」と力強く語ってくれました。
今は新型コロナウイルスの感染拡大もあって、なかなか思うように集まって練習ができていないということですが、グループ名「天手鼓舞」に込められた「天を舞うほど感動する太鼓の響き」を今年こそ聞けることを楽しみにしています。
西田隆人による、手話を楽しく学べる配信番組「しゅわっち」も、ぜひご覧ください!
ライター:西田隆人