今の社会は外見至上主義?ルッキズムの根深い問題について犬山紙子さんと考える

皆さんは「ルッキズム」という言葉をご存知ですか。

ルッキズムとは、容姿や体の特徴で人を判断・差別することを意味する言葉です。

ルッキズムという根深い問題を、エッセイストの犬山 紙子さんと考えました。

 

自分の容姿について悩んだことがある?(出展:国際NGOプラン・インターナショナル)

 

ルッキズムについて広島の街でインタビュー

外見至上主義とも呼ばれるルッキズム。広島の人たちはどう思っているのか、街頭インタビューを行いました。

「自分は背が低くて。引け目に感じることがあります」

「ネットで可愛い女の子の画像を見ると、自分と比べて嫌だなって思う」

と、ルッキズムについてリアルな声が。

 

美男美女が優遇される社会構造だと感じる?(テレ東プラス調べ)

 

外見を重視するか、という質問に対しては

「第一印象が見た目になるんで。見た目が一番大事」

「見た目で”悪い”とかある程度判断しないと、関わったらいけない人と関わると危ないと思うので仕方ない」

「中身を知らなかったら判断するのが外見しかないから仕方ないけど、それで全てを判断するのは違うと思う」

と、さまざまな意見が出ました。

 

外見で損をしたと思う経験がある?(テレ東プラス調べ)

 

”子どもにルッキズムを伝えないために”親ができること

「リゼクリニック」によると、子どもから容姿について相談された経験を持つ親は、小学生で58%、中学生で73%。

ルッキズムは子どもたちにもまん延していると言えます。

 

子どもから容姿の悩みを相談されたことがある?(出典:医療脱毛専門院「リゼクリニック」)

 

広島市内の高校生に、学校で感じるルッキズムについて質問をすると、

「高校生になったら見た目で判断されることが多い。可愛かったら何でも許される」

「外見のことをSNSで書かれた」

「友だちが話したことない人のことを見た目で悪く言っていた」

といった回答がありました。

 

子どもがこうした悩みを抱えている場合、親ができることは何でしょうか。

ルッキズムについてもエッセイを書いている犬山 紙子さんに話を聞きました。

 

子どもにルッキズムを伝えないために

 

「幼少期に親に言われた何気ない一言をずっと引きずっている方っていらっしゃいます。例えば、『あなたは目が可愛いけど鼻が残念ね』とか。家の中だけは、自分のことをパーフェクトに素敵だって思ってくれる、そんな場所があるということが(ルッキズムを伝えないための)土台になると思う」。

他人から子どもを褒められたときに、「そんなことないですよ」と自虐するのも良くないと犬山さんは話します。

 

特定のものだけを美しいと考えるのではなく、一人一人の個性を素敵だと思えるような社会を作っていく必要があるのではないでしょうか。

 

広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年9月6日放送)

ライター:神原知里

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