【あなたも依存してるかも?】ゲームやネットに依存する子どもたち
スマートフォン(以下スマホ)やゲームにハマる子どもたち。いつの間にか依存し、日常生活に影響が出る場合も。
インターネットやゲームへの依存について、専門家と共に考えました。
【あなたは大丈夫?ネット依存チェック】
小学生のインターネットの利用時間(内閣府調べ)
内閣府の調査によると、1日あたりのインターネットの利用時間は、小学生ですでに平均3時間を超えています。
広島の街でインタビューをすると、
「ゲームとTikTokで4時間くらい」
「ゲームで9時間…。お母さんゴメンナサイ」
という強者も。
中高生のネット依存(厚生労働省調べ・2017年)
子どものネット依存に詳しい吉川 徹医師に話を聞きました。
「スマホやゲームを優先し、日常生活に支障が出ている状態であるとネット依存の可能性があります」
「ネット依存傾向チェックリスト」のうち、5つの項目に当てはまるとネット依存の傾向があると言われています。
ネット依存傾向チェックリスト(総務省調査項目を基に作成)
ネット依存を防ぐには、”3つの力”が必要だと吉川医師は話します。
依存を防ぐ3つの要素
「使いこなすリテラシー、安全に使うリテラシー、使いすぎないリテラシーを身に着けること。中でも、使いすぎない力を身に着けることが最も大事です。そのためには、(スマホやゲームを)終わらせても機嫌が良い状態を保つことがとても大切です」
ゲームやスマホを終わらせても子どもが機嫌良くいれるよう、大人も手伝ってみてはどうかと吉川医師は提案します。
「『ゲームをお終いにしておやつにしようか』と言ってみるとか。ゲームを終わらせることは嫌なことではないと学ぶきっかけを作ってみては」
中学生になるまでに、使いすぎないよう自分でコントロールする力を身に着けておくことが、依存を防ぐ第一歩なんだそうです。
「子どもたちのこれから先の暮らしを考えると、ゲームやスマホを撲滅する必要はない。逆に、ゲームやスマホを子育てに役立てるという発想も大事だと思います」
【ゲームに夢中な子どもがいる家庭を訪問】
実際に、”子どもたちがゲームばかりしている”という家庭に訪問し、どのような悩みがあるか母親に話を聞きました。
取材中もゲームに夢中な子どもたち
「子どもがゲームしか見えなくなっちゃうんじゃないかと思っていて。ゲームを始めてから他の遊びをあまりしなくなってしまって、ゲーム以外に興味をもたなくて」
と、悩んでいる様子。
この悩みに対して、吉川医師は
「興味の幅の広がりは、子どもによってかなり個人差がある」
と話します。
「ゲーム以外のことに興味を持たない場合は、ゲームの話をすることから始めて、時間の使い方を、ゲームをする時間から話す時間に変えていくというのが良いのかなと。さらに、一緒にゲームをすることで会話が弾んだり、切り上げ方が分かり交渉しやすくなります」
と、吉川医師は前向きにアドバイスを送ります。
ゲームを一緒にすることで、子どもも約束を守りやすくなるんだとか。
お子さんが長時間ゲームをしているという親御さん、ぜひ試してみて。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年8月30日放送)
ライター:神原知里