北海道の大自然を生きる動物の親子【地球派宣言】
2021.01.29
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広大な十勝平野の平原に、キタキツネの子どもたちを見つけました。
北海道では、雪解け水が春を告げると、厳しい冬を乗り越えた動物たちが、大自然へと飛び出していきます。
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子どもたちのもとに、エサを求め狩りに出ていたお母さんが帰ってきました。
お腹をすかせた子どもたちが集まってきます。
エサを捕まえられない日は母乳だけ。それも自然界の厳しい掟です。
野生動物に、人間の食べ物をエサとして与えてはいけないのがルール。
しかし、人間が与えた食べ物が、動物たちの側に落ちていることもあります。
野生と人間の境界線があいまいになることは、どちらにとっても不幸。
私たち人間が一線を越えないことが、キタキツネを守ることに繋がるのです。
次に訪れた、根室市の湿原にはタンチョウヅルが集まっていました。
白く美しい羽毛に覆われ、鮮やかな赤色を帯びた頭頂部が特徴です。
生まれてまもないヒナも一緒です。
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そこに現れたのは、ヒナを狙うカラス。ヒナは親鳥のそばを離れないよう必死です。
この時は、親鳥がカラスを追い払い、ヒナは無事でした。
湿原に日が沈みはじめたころ、光り輝く水面にタンチョウヅルの親子の姿が。
自然が作り出す美しい日本の景色がここにありました。
一方、根室市の野付半島では、失われつつある自然がありました。
50年ほど前までトドマツの林が存在していた場所は、海面上昇や地盤沈下によって海水が侵食し、残っているのは立ち枯れた木だけ。
豊かな自然のすぐ側では、こうした環境の変化も刻々と進んでいます。
【地球派宣言アーカイブズ(2019年)より】
広島ホームテレビ『みみよりライブ 5up!』
地球派宣言コーナー(2021年1月27日放送)