ネット課金問題を防ぐ・子どものマネー教育について考える
親が知らないところで子どもがネット課金をしていて、高額請求が届いた…。
そんな話、聞いたことがありませんか?
こうしたトラブルを防ぐために、家計相談歴30年のファイナンシャルプランナー、波多間 純子さんと子どものマネー教育について考えました。
【親のクレジットカードでゲーム課金する子ども】
未成年のネットトラブルはここ数年で急増しています。
オンラインゲームの契約当事者が小・中・高校生の相談件数(国民生活センター)
広島県生活センターに話を聞くと、
「小学生の子どもがタブレットに登録してある親のクレジットカードの情報を使い、オンラインゲームの課金を繰り返していた」
「中学生の子どもが親の財布からクレジットカードを持ち出して課金をしていた」
といった事例が報告されているんだとか。
親は、クレジットカード会社からの連絡で初めて知るというケースが多いそうです。
未成年が親の同意を得ずに契約をした場合、民法の「未成年者取消権」により、原則として契約を取り消すことができます。
しかし、未成年者が契約を行ったという証明が必要なため、必ず取り消しができるとは限りません。
高額請求がきた場合、まずは事業者に連絡をして、未成年による課金だったと申し出ることが大事
困ったときは最寄りの相談窓口に
【ネットトラブルを防ぐための対策】
こうしたネットトラブルを防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか。
波多間さん曰く、
「お子さんがスマートフォン(以下スマホ)を使う場合は大きく3つに分けられるので、それぞれのパターンと対策を考えることが大事」
なんだとか。
お子さんがスマホを使うパターンと対策
例えば、子ども名義でスマホを契約している場合は、キャリア決済を停止もしくは上限金額を0円に設定しておけば課金の心配はありません。
「キャリア決済を使えないようにする」
「クレジットカードの情報で支払えないようにする」
この2点に気をつけておけば、大きなトラブルを回避できると波多間さんは話します。
【子どものマネー教育の仕方】
ネットトラブルを防ぐためには、こうした対策の他に、「あえてお金にふれさせるマネー教育」が有効です。
お小遣いを使ってマネー教育をすることができる
お小遣いが少なすぎると、足りない分、親のお金で課金をすることにつながってしまうので、適切な金額を渡すことが大切です。
お小遣いの目安は一般的には「年齢×100円+α」と言われているそうです。
また、ルール以外の使い道に口を出さず、失敗をしてしまったとしても子どもに体験を積ませることが大切なんだそう。
お小遣いはお金を計画的に使うためのトレーニングと考える
子どものタイプによってお金の管理の仕方を変えるのも有効
お小遣いは子どもの”金(きん)トレ”。
お子さんが適切にお金を使えるようになるために、マネー教育、始めてみませんか。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年8月8日放送)
ライター:神原知里