世界で輝く広島の会社特集!世界で戦う商品や技術とは?

世界展開する広島の会社を特集。

老舗和菓子や独創的なアート作品など、世界で輝く商品や技術を持つ会社をご紹介します。

 

【株式会社山本屋】

まずご紹介するのは、尾道市にある「山本屋」。和菓子の製造販売をしている会社で、お餅に特化した商品に力を入れています。

 

1963年創業の山本屋。現社長の山本 浩矢さんは3代目

 

看板商品は桜もち。年間出荷量もダントツ1位なんだとか

 

2008年にタイの「バンコク伊勢丹」で開催された広島フェアに出展。

現地のお客さまが何度も足を運んでくださったのを見て、海外進出をしたいという思いが生まれたそう。

その後、欧米各国に販路を拡大。

近年の和菓子ブームも追い風となり、海外で売上げも順調に伸ばしているそうです。

 

大福はヨーロッパでも販売しており、フランスで特に人気があるそうです

 

今期の年間海外出荷額は約5,000万円。

「コロナ禍から冷凍食品が増えたので、今後は冷凍をもっと強化して、海外での売上げをもっと伸ばしたい」と話す山本社長。

今後の展開に期待が高まります。

 

【藤井製帽株式会社】

1948年創業の「藤井製帽」は、帽子製造を主に手掛けている会社です。

天然素材を使用した帽子が主力商品で、国内外数々のブランドを手掛けてきました。

中国の自社工場でOEM製造をする一方、尾道の本社工場にも専門の職人が常勤して、自社商品の製造やサンプル制作をしています。

 

尾道の海岸通りにある唯一の直営店

 

帽子の製造技術を利用したインテリアアートを手掛けており、「MOBJE(モブジェ)」というブランドで海外展開をしています。

昨年、フランスの展示会に出展した際、パリの皮製品ブランド「Polène(ポレーヌ)」社が興味を示したことがきっかけで、麦わら帽子と革製品のコラボレーションが実現。

藤井製帽の「ラペル」という商品に皮を組み合わせたアート作品を発表しました。

 

繊維製品ならではの柔らかさや肌触りの良さを生かしたインテリア商品を展開

 

MOBJEは、ヨーロッパを中心に、中東各国やアジア、アメリカなど幅広く輸出しています。

会社全体の売上げの約15%を占めるほど成長したMOBJE事業。

今後は、MOBJE事業で培った海外展開のノウハウを自社の帽子ブランドにも生かしていきたいそうです。

 

【株式会社トロムソ】

因島にある「トロムソ」は、「グラインドミル」という、もみ殻固形燃料製造装置を製造販売しています。

米などの農作物を収穫した際に出るもみ殻。

これまでは廃棄物という存在で、農家の方から処理に困っているという声があったそう。

そこで、もみ殻を有効活用できないかと、このグラインドミルを開発しました。

 

もみ殻固形燃料製造装置「グラインドミル」

 

もみ殻からできた固形燃料「モミガライト」

 

このグラインドミルは、セネガルやタンザニアといったアフリカ諸国で展開されています。

アフリカ諸国では、日本よりもはるかに多くの米が収穫されているため、もみ殻の処理に非常に困っている現状があります。

それを解決するために、グラインドミルが活用され、もみ殻がモミガライトという新たな燃料に生まれ変わっています。

 

モミガライトを薪の代わりに使うことで森林伐採も防ぐことができる

 

もみ殻に限らず、農業残渣(ざんさ)全てをエネルギーや有価物に変えていく、そんな提案をしていくことが今後の目標というトロムソ。

新たな技術やアイデアが生まれるかもしれません。

 

広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年7月4日放送)

ライター:神原知里

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