乾きゆく大地 砂漠化するサバンナで生きる動物たち【地球派宣言】

野生の王国、ケニア共和国では、頻繁に起きる干ばつで、サバンナの砂漠化が進んでいます。
アフリカ最高峰のキリマンジャロの北側に広がるアンボセリ国立公園には、キリマンジャロからの豊富な湧き水が作り出す2ヶ所の湿地があります。

キリマンジャロを臨むアンボセリ国立公園 (C)HOME

 

しかし、一歩そこを離れると状況は一変。砂漠のように乾ききった大地が延々と続くのです。

いたるところで起きる竜巻、そして砂ぼこり。動物たちは、わずかに伸びた乾いた草を掘り起こし、食べるしかありません。

乾いた大地でエサを食べるシマウマ (C)HOME

 

ケニアの中央にあるナクル湖国立公園は、世界一のフラミンゴの生息地です。
ここでは、環境変化によって雨が降らなくなったため、湖が日増しに干上がっていました。

 

フラミンゴをはじめ、鳥たちの居場所は狭まる一方です。

干上がった湖とフラミンゴ (C)HOME

 

干ばつの影響は首都ナイロビのそばにもありました。
市街地から車で30分ほどの所にあるナイロビ国立公園では、動物たちの後ろに都市が見える、独特の光景が広がります。

距離の近い、野生動物と人の暮らし (C)HOME

 

ここでは、周辺の水不足による影響が野生動物と人の暮らしとの間に摩擦を生みだしていました。
家畜のエサが不足しているために公園内にエサを求めて、近隣から、あるいはもっと遠くの地域から家畜がやってくるのです。
そのため、公園内の草が無くなり、病気が蔓延する悪循環が起きています。

国立公園内でエサを求める家畜の群れ (C)HOME

 

いつか野生の動物たちに人の手でエサをやる時がくる…。そんな深刻な事態も危惧されています。

エサを探すゾウの親子 (C)HOME

【地球派宣言アーカイブズ(2010年)より】

 

 

広島ホームテレビ『みみよりライブ 5up!
地球派宣言コーナー(2020年12月23日放送)

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