気を付けて!身近な場所にある「毒キノコ」 |地球派宣言
秋の散策シーズン、山歩きで山菜探しを楽しむ方も多いと思いますが、注意してほしいのが「毒キノコ」です。
道ばたに生える、こちらのキノコ。ヘビキノコモドキといい、消化器系や神経系の毒があるとされます。
ヘビキノコモドキ大きなマッシュルームのようなキノコは、フクロツルタケ。食べると最悪の場合、死亡する可能性がある猛毒のキノコです。なんとこれら2つが生えていたのは広島市中心部、広島城の近くです。
広島城近くに生えているフクロツルタケキノコに詳しい広島きのこ同好会の川上嘉章(かわかみ・よしあき)会長は「平和大通りや広島城付近の木は、意外にも毒キノコが出やすい」と注意を促します。
広島きのこ同好会 川上会長広島市内にはどんな毒キノコが生息しているのでしょうか。川上さんと一緒に広島市東区の県緑化センターを歩くと、早速見つかりました。
県緑化センター色は真っ白で、近づくと薬品のようなにおいがするニオイドクツルタケ。川上さんによると「似た仲間でドクツルタケという種類がある。欧米では死の天使といわれているとても恐ろしいキノコで食べたら死んでしまう。それとよく似ている。こうした真っ白いキノコは、ほとんど食べられる種類はない」と言います。
ニオイドクツルタケさらに森の中へと進んでいくと・・・紛らわしい場所に生息する毒キノコを見つけました。食用キノコの白キクラゲの横に生えていたのは
毒キノコのクロハナビラタケです。川上さんは「一種ずつ見ていかないと毒キノコなのか食べられるキノコなのかは形だけでは判断できない」と説明します。
白キクラゲとクロハナビラタケさらに先に進んでいくと・・・川上さんの表情が変わりました。
火柱のような形をしたカエンタケです。「おそらく最強の毒キノコ、もちろん食べたら死んでしまうが触るだけでも皮膚炎を起こす」という危険な毒キノコです。
カエンタケナラ枯れという伝染病で枯れた広葉樹の根元に生えることが多いそうですが、川上さんは「ナラ枯れを起こした菌を栄養にして成長しているのがこのカエンタケ。ナラ枯れを起こす木というのは結構身近なところにもあり、広島市内のこうした所でも出てくる」と注意を促します。
木の根元に生息するカエンタケこの日、わずか1時間で5種類の毒キノコを見つけました。川上さんは「夏が暑くなってきて熱帯性のキノコが広島でも出ることがある。その中に毒キノコが入ったりしている。 結果、温暖化の影響で毒キノコが増えてきているのかもしれない」と話します。
5種類の毒キノコ季節が秋へと移るこの時期は、毒キノコと遭遇する可能性が高いといいます。判断がつかないキノコも多いそうで、わからないものは触らないほうがよさそうです。
毒キノコについて説明する川上さん