限定20食の「キーマカレー」が自慢!100年以上続く造船所を閉じて始めた夢のカフェ(江田島市)

広島県内にある、絶品グルメがいただける一度は行ってみたいポツンと一軒グルメ。今回は、江田島市江田島町。海辺に建つ「Cafe Lisboa」。若き店主が100年以上続く造船所を閉じて始めた夢のカフェ。今年7月にオープンしたばかりのお店です。切り盛りするのは、元船大工4代目の瀬戸垣内実敏さんと、母・清美さん。

Cafe Lisboa Cafe Lisboa

瀬戸垣内さんは、曾祖父の代からおよそ100年以上続いた木造船の造船所の4代目として生まれ、船大工になり20年。今はほとんど造られることのない木造船ですが、船大工人生で木造船を造る場に立ち会ったのは1度だけだったそうです。

瀬戸垣内実敏さん 瀬戸垣内実敏さん

どうして造船所を閉めカフェを始めたんでしょうか?その理由は、父・悟さんの認知症。造船所が生きがいだった悟さん、発症後も毎日造船所に行くことを欠かさなかったそうです。行った以上は自分も何か手伝いたいと作業をするも、うまくいかなかったそうです。

ポツンと一軒グルメ

瀬戸垣内さんは悩んだ挙句、去年の8月、廃業を決断。しかし、父親との軋轢に耐え切れず、家出同然で高知県へ。その時の夫と息子の様子を間近で見ていた、母・清美さんは「残したい気持ちもわかるけど、捨てないと次に進めない」。何代も続いている造船業を、息子の代でやめるのは心苦しさがあったけど、息子のほうがもっと強く感じていたのではないかと思っていたそうです。

母・清美さん(左) 母・清美さん(左)

瀬戸垣内さんは、家出同然で行った高知県から江田島に帰る時はまだ迷っていたそうですが、瀬戸内海を見た時に「自分が帰る場所はここだ!」と悟り、江田島に帰ってきました。そして今年2月、造船所の歴史に幕を降ろし、夢のカフェをオープンさせました。

ポツンと一軒グルメ

お店は船をイメージし、人生の集大成になればいいなと思い建てたそうです。店内ももちろん船のイメージ。江田島湾を見ながらコーヒーを飲んでほしいと、デザインしたそうです。実際の船に使われてた窓・舷窓が使われており、厨房から見える江田島の景色は、まさに絵画のようです。そして照明は、実際に船舶などに使用されていた、真鍮製(しんちゅうせい)のマリンランプを使い、店内は優しい光に包まれます。さらに店内には、造船所で使っていた道具などを展示しています。

舷窓から見える景色 舷窓から見える景色

 

店内 店内

そんなカフェでいただけるのが、江田島らしさのあるこだわり食材を使ったグルメです!まずは「チキン&ポーク江田島」の卵を使った「しまたまシフォン」。ニワトリを屋外で放し飼いにすることで、ノーストレスのニワトリから産まれるとっても美味しい卵を使っています。ケーキに使用すると弾力が出るんだそうです。その味は、しっとりしているのにフワッとしていて、もっちり食感で卵の美味しさが口いっぱいに広がります。カステラのような、なんだか懐かしい美味しさです。

しまたまシフォン 400円(1日限定16食) しまたまシフォン 400円(1日限定16食)

そしてお店自慢の「キーマカレー」。たっぷりの野菜と、隠し味には明治時代から続く高森本店の「せとうち味噌」を使います。ご飯の上にははちりめんがトッピングされていて、たくさんの野菜と味噌の旨味とコクが美味しさを引き立てます。食後は瀬戸垣内さんこだわりのコーヒーが堪能できますよ。

りすぼんキーマカレー 900円(1日限定20食) りすぼんキーマカレー 900円(1日限定20食)

潮風を感じる造船所跡地で元船大工がもてなす「カフェ リスボン」で、ゆっくりと流れる島時間と江田島湾に癒されてみてはいかがですか。

 

Cafe Lisboa(リスボン)

住所:江田島市江田島町中央4丁目20-1
電話:070-4704-7770
営業時間:午前10.時 ~ 午後4時30分
定休日:毎週火曜日 第1・第3水曜日

 

りすぼんキーマカレー 20食(1日限定)
しまたまシフォン 16食(1日限定)
コーヒーゼリー 12食(1日限定)

 

広島ホームテレビ『5up!』(2022年9月9日 放送)

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