【カープ】まさかの5位予想した里崎智也がカープ快進撃の要因を探る
開幕前にはカープを5位予想。自身の公式YouTubeチャンネル『里崎チャンネル』では「カープは2026年くらいに強くなる。今じゃない!」と語ったプロ野球解説者の里崎智也氏。しかしながら快進撃を続けるカープ。
カープを5位予想していた里崎智也氏今回の広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』は里崎氏をゲストに迎え、軒並み下位予想だったカープがなぜここまで強いのか、その要因を探る。
※データはすべて4月16日O.A.時現在 ※以下、(選手)敬称略
「5位予想は1位に近い5位」とか「自分の予想は当たったことがない」とか。言い訳を繰り返す里崎氏。予想を大きく狂わせる要因は何か。カープの強さには3つの大きな要因があると里崎氏は見る。
カープ快進撃3つの要因一つ目は【球界屈指!走塁意識の高さ】。「象徴的なのは4月7日の巨人戦。2塁ランナー西川龍馬、バッターは小園海斗の場面で送りバント。キャッチャー前にボールが転がって、小林誠司の送球が若干それたことによって全員がボールウォッチャーに。本塁ガラ空きの所を見逃さず、西川が悠々ホームイン。そつなく1点を取っていく」という高い走塁意識が今シーズンは多く見られるという。
小林誠司の送球がそれたことによって全員がボールウォッチャーに 本塁ガラ空きの所を見逃さず、西川が悠々ホームイン
「さらに送りバント数は26と多いし、成功率も90%以上とほぼ成功している」と話す。
データはすべて4月16日O.A.時現在中でも菊池涼介の犠打力は、チャンスメイクしながら1本のヒットで得点を増やすことができると絶賛。3月29日に通算300犠打を達成した菊池。昨シーズンのバント数は2だったが、今シーズンはすでに9。「1番の西川が出塁しているというのもあるが、菊池がバントをしてくるだろうというところで、たまにバスターがめちゃくちゃ効いてくる」と、今シーズンの動きはベンチワークを含めてすばらしいと言う。
二つ目は【圧倒的!先発陣の安定感】。「ここまでクオリティスタート率88.2%でリーグトップというすごいデータがある。ほぼ全員が6回以上投げて3点以内に抑えている。これは今の上位の原動力」と目を見張る里崎氏。
圧倒的!先発陣の安定感 データはすべて4月16日O.A.時現在遠藤淳志や玉村昇悟といった若手の活躍も非常に大きいという。「床田寛樹がヒーローインタビューで答えていたが、打線がいいことに感謝していた。早めに得点してくれると1〜2点は取られてもいいという安心感がいいピッチングをもたらしていると思う」。またキャッチャーのレベルの高さもこの数字を後押しするとも付け加えた。
三つ目は【8番・上本が効いている!】。
8番・上本が効いている! データはすべて4月16日O.A.時現在里崎氏は「コレが一番。上本崇司が出塁することによって、ピッチャーがバントを決めチャンスメイク。その後、1番・西川、1番・菊池が帰す。それを自分は“上位打線のホットライン”と言っているが、ピッチャーを挟むにもかかわらず下位から上位に繋がるというのはセ・リーグ野球の中では大きなポイント。また打順が何番から始まっても得点できる強みもある」。得点も11と高く、ネバってネバって四球を自分から取りに行くといった役割も果たして出塁率も高い上本の存在に拍手をおくる。
最後に、カープがリーグ優勝するための絶対条件として【カギはリリーフ陣】と話す里崎氏。「今はリリーフ陣の防御率も3.12でセ・リーグ2位と悪くはないが、それは勝ちゲームのピッチャーで投げているから。先発が崩れてもリリーフが最小失点でなんとか繋いで、三連覇の時“逆転のカープ”と言われたように最後に勝ちにいく。シーズンこのままの数字で行けばいいが、なかなか難しいので、リリーフ陣のフォローがリーグ優勝のカギとなるだろう」と読む。
注意すべきチームは巨人。「巨人に負け越すとリーグ優勝は難しい、巨人にはしっかり勝っていきたい」と締めくくった。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 4月16日放送
ライター 湯谷葉子