桜に囲まれたレトロ空間で味わう絶品会席 築90年の洋館でランチ(尾道市)

桜に囲まれた洋館で絶品会席 桜に囲まれた洋館で絶品会席

 

“ポツンと”佇む飲食店をリサーチ! 今回、リポーター・大松しんじが向かったのは、尾道市因島です。目的の場所は、因島の名峰・白滝山の中腹にポツンとありました。海を見渡せる高台にあり、赤い屋根が目印の、桜に囲まれたオシャレな洋館「いんのしまペンション 白滝山荘」。桜と海の絶景、そして、海の幸を使った会席料理がいただけます。

いんのしまペンション 白滝山荘 いんのしまペンション 白滝山荘

ここを切り盛りするのは、矢田部健二さんとその家族です。この洋館は歴史が古く、なんと築90年。1931年(昭和6年)、日本に数多くの西洋建築を残したアメリカ人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏により、アメリカ人宣教師ファーナム氏一家のために建てられたバプテストミッションハウス。現在は「広島県近代化遺産」と「文化庁登録有形文化財」の指定を受けています。

1948年(昭和23年)頃

矢田部さんがここで両親と一緒にペンションを始めたのは35年前。なぜここでペンションを始めようと思ったのでしょうか?大阪で和食の料理人を10年ほどしていた健二さんは、30歳の時、独り立ちを考え両親に相談しようと因島に帰ってきました。相談した時、母・マツ子さんがふいに「あの建物はどうなっている?」と言った事がきっかけとなります。この建物は、母・マツ子さんが学生時代に心をはせた思い出の建物だったそうで、そんな母の思い出のこの洋館に来て「じゃあここでお店をやってみよう」と家族で決めたそうです。そうと決まれば、荒れ放題だった建物を、親子3人で5か月足らずで片付け、1987年にオープンしました。

矢田部さん家族 矢田部さん家族 矢田部さん家族(オープン当時) 矢田部さん家族(オープン当時)

桜に囲まれたこの洋館。今の時期にはとっても綺麗な桜が咲き誇り、まるで、桜に包まれたような感覚になります。この中には、建物ができた90年前からある桜の木もあるんです。90年経った今も、根元から出てきた若い枝から、美しいピンク色の桜を咲かせています。また、外観の美しいハーフティンバー様式や造り付けの家具、真鍮のドアノブなど今でもその当時の姿を残しているこの建物。

 

中に入ってみると…まるで過去にタイムスリップかのような感覚になります。古い海外映画に出てきそうな広々としたダイニングルームには、ベンチのある出窓があり、そこから見える桜がとっても素敵なんです。

ダイニングルーム ダイニングルーム 出窓 出窓

また、タイプの違う客室が4室あり、3階にある客室からは海と桜のコラボレーションが作る絶景が見られます。朝日に照らされた桜の美しさは最高です。

客室 客室

そんなレトロな洋館でいただけるのが、因島の海の幸をふんだんに使った「海の幸会席」。洋館で和食をいただくなんてちょっと不思議な感覚ですよね。先付けは、健二さんが毎日手作りするごま豆腐。濃厚なごまの味とゆず味噌の相性が抜群です。お造りは、鯛・エビ・イカ・サーモンの刺身の盛り合せ。因島で獲れる鯛はプリップリでとっても美味しいんです。

海の幸会席 5,500円(季節によって内容は変わります) 海の幸会席 5,500円(季節によって内容は変わります)

酢の物はホタテのカルパッチョ。春を感じることができる一品です。

ホタテのカルパッチョ ホタテのカルパッチョ

煮物は、今が旬のメバルの煮付け。メバルの旨味がギュッと詰まっています。

メバルの煮付け メバルの煮付け

そして、海の幸だけではなく矢田部さんが裏山から収穫した山菜などを使った天ぷらも。新鮮な山の幸も絶品。最高の空間の中でいただく「おもてなし料理」。宿泊以外の方も、ランチとしていただけます。

天ぷら 天ぷら

今は、お子さん2人も手伝っていて、これから自分たちがここを盛り上げていけたらいいと思っているとのこと。ノスタルジックなこの洋館と窓の外に揺れる薄ピンクの桜の花。そして美味しい食事。桜の美しいこの季節、お出かけになってみてはいかがですか。

■ いのしまペンション 白滝山荘
尾道市因島重井町1233
電話 0845-25-0068 要予約
営業時間:午前11時30分~午後2時30分
平日(月曜~土曜)昼食2,200円~
午後6時~午後9時
夕食3,300円から
宿泊:(1泊1名)朝食・夕定食11,000円
朝食・会席料理12,650円

 

広島ホームテレビ『5up!』(2022年4月1日放送)

LINE はてブ Pocket