【カープ道】カープキャンプ60周年を迎えた日南の新たな魅力を掘り起こす

今回の『カープ道』は、カープのキャンプ60周年を迎えた宮崎県日南市を巡る旅の後編。玄関口の「カープ油津駅」に程近い油津商店街に民泊してズブズブな関係だというカープ芸人のザ・ギース尾関高文が、この旅をコーディネイト。キャンプ地ならではの歴史や秘話に触れ、日南の新たな魅力を掘り起こす。

日南キャンプ巡り

 

日南の名物といえば宮崎牛や地頭鶏(じどっこ)が挙げられるが、かつお一本釣り漁獲量が日本一でも知られる町。そこで、地元で獲れた魚を味わうことのできる店へ向かう。去年2月にオープンした、その名も『日南酒処かつを専門店』。新鮮な魚が味わえる居酒屋として人気を集めている。

日南酒処かつを専門店

 

「新しいお店なのでキャンプ取材に来たら行きたかった店。僕もかなわないくらい激ヤバカープファンがいるらしい」という尾関。迎えてくれたのは、3年前のものだがカープのハッピを纏った店主の渡辺浩希さん。隣町の南郷町出身で小さい頃からかつおを食べて育ったという渡辺さんは、去年「日南かつお一本釣り漁業」が日本農業遺産に認定されたのをきっかけに同店をオープン。かつおに特化したメニューを提供している。

カープ激熱ファン!?

 

人気メニューはかつお出汁と地鶏ガラを使った宮崎のご当地グルメ「辛麺(からめん)」。「アトピー性皮膚炎の子どもさんでも食べられるように、グルテンフリーで米麺を使っている」と熱く語る渡辺さんだが、カープに関しては熱烈ファンかどうか疑問を抱くところ。そこへ、カープを愛してやまない日南カープ女子の聖子さんが登場。地元ではアイドル的存在で、選手との親交も深い聖子さんから話を聞くことになる。

辛麺

 

聖子さん

 

「ファン歴はかれこれ40年。出身は南郷町だが母が油津で商いをやっていたので、球場のある天福でよく遊んでいた」という聖子さん。スナックを営み、選手も飲みに来てくれたという聖子さんが惚れるのは「會澤翼選手。デッドボールを恐れぬ姿に一目惚れ」。さらに「今季のカープは中継ぎが問題」と気をもむ。

今季のカープは中継ぎが問題

 

日南グルメを堪能したところで日南市郊外へ足をのばし、来年開園30年を迎える『太陽農園』へ。スイートピー生産量日本一を誇る日南市で、カープをこよなく愛する『太陽農園』の野﨑智光さんは、数少ない赤いスイートピーを栽培。「赤い花を見て、あ!カープ」だと思いつき、2017年11月に「アカープ」として出荷を開始した。「この品種は背が伸びてくれないので、カープを応援するのと同じ気持ちで育てている。育成のアカープ」だと話す。

太陽農園

 

育成のアカープ

 

この愛情込めて育てられたスイートピーは、前カープオーナーの松田耕平さんの目にとまり、オーナー夫妻が農園を訪問。以来、日南土産として球団から広島に送られている。

野﨑さんが応援する日南出身のケムナ誠選手は、娘の碧さんと同級生。幼稚園と高校が一緒だという。「ケムナさんは、いつも明るくて活発な人だった。幼稚園の頃は我が家で家族同士集まってバーベキューした」と振り返る。

ケムナ誠がバーベキュー

 

日南をめぐる旅を終えて、尾関は「今まで行ったところとは違う、見たことがない日南を見ることができて楽しかった」と言い、赤いスイートピー「アカープ」を見つめた。

ザギース尾関

 

広島ホームテレビ『カープ道』(水曜深夜) 3月2日放送
ライター 湯谷葉子

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