元診療所がカフェに 絶品濃厚カレーの隠し味は「酒粕」(島根県邑智郡邑南町)

“ポツンと”佇む飲食店をリサーチ!
今回、リポーター・大松しんじが向かったのは、ついに広島県を飛び出し島根県へ。
日本の原風景が残る、広島と島根の県境に位置する邑智郡邑南町で、2018年に廃線になった三江線の「天空の駅」こと、宇都井駅の近くにある元診療所を使った「カフェ&ベッド うづい通信部」。広島から移住した井上さんが去年5月にオープンしたお店です。

カフェ&ベッド うづい通信部 カフェ&ベッド うづい通信部

 

なんとこちらの店主・井上さんは、2015年まで広島城の入り口にある中国放送で、以前、大松しんじや松本裕見子が出演していた番組のプロデューサーだったんです。

店主・井上さん 店主・井上さん

 

広島から移住したきっかけは、2018年に廃線になった三江線の「天空の駅」として知られる、宇都井駅の存在。
その宇都井駅が鉄道公園になり、駅に人が集まるなら、休めてちょっとしたものが食べられる場所が必要だと思い、カフェを始めたそうです。

「天空の駅」として知られる、宇都井駅 「天空の駅」として知られる宇都井駅

 

宇都井駅からの景色 宇都井駅からの景色

 

立派な日本家屋のお店「カフェ&ベッド うづい通信部」は、96年前に建てられ、地域医療のために60年間使われていた元服部医院。
町からの補助金とクラウドファンディングで改修費を集め、30年以上空き家だった診療所の改修には、町によるDIY講座の実習の場を兼ね、みんなにのびのびやってほしい!失敗しても構わないという思いではじめました。
テーマは、とにかく「ダサいカフェ」をつくること。

カフェ&ベッド うづい通信部 カフェ&ベッド うづい通信部

 

お金をかけず、できるだけ元からあるものを活かし、みんなの知恵を集めて改修。待合室にあった掘りごたつをアレンジしオブジェにしたり、薬の倉庫だった薬庫は、本が並ぶ文庫に変身させました。
その結果、オシャレになったそうなんです!更に、カフェだけではなくゲストハウスとして泊まることもできるんです。

掘りごたつのオブジェ 掘りごたつのをリメイクしたオブジェ

 

井上さんが移住したきっかけは、三江線のほかに、もう一つ。それが日本酒です。
日本酒が好きすぎて飲むだけではなく、蔵人として働きたいと思い、今では 明治25年創業の玉櫻酒造で蔵人として働いているそうです。

明治25年創業 玉櫻酒造 明治25年創業 玉櫻酒造

 

なんとカフェメニューに、ここで作ったあるものが欠かせないそうです。それが、酒造りで出た熟成された酒粕。
その酒粕を牛すじと野菜をしっかり煮込んだカレーに混ぜ込みます。

玉桜酒造の酒粕 玉櫻酒造の酒粕

 

その味は、濃厚だけどさっをぱりしていて、甘みとコクのある美味しいカレー。酒粕とカレーが見事なハーモニーを醸し出しています。
食後には、井上さん好みの炒り加減で入れた、こだわりの自家焙煎コーヒーを!

玉櫻の酒粕入り 牛すじデミカレー 850円(数量限定) 玉櫻の酒粕入り 牛すじデミカレー 850円(数量限定)

 

放送業界から、蔵人に。 そして、地域のために始めたカフェ。井上さんの思いがたくさん詰まった素敵な場所です。
一度訪れてみてはいかがですか。

 

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カフェ&ベッド うづい通信部
島根県邑智郡邑南町宇都井1067-1
電話 090-7127-4334
食事・宿泊は予約制
営業 土日祝 ※12月~4月まで冬季休業

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広島ホームテレビ『5up!』(2021年11月19日放送)
ひろしまリード編集部
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