アナ直伝 もう「雑談」はコワくない!不安なく話せるようになる方法 #16
広島ホームテレビ 伊藤みのりです
「雑談で何を話せばいいの?」
「変なことを言っちゃいそうで怖い」
最近、こんなご相談をよくいただきます。
コロナ禍でコミュニケーション量が減っていたせいで、「以前の私、どうしてたっけ?」と急に心配になる方も多いようです。
そこで今回は、不安なく「雑談」ができるようになる方法をお伝えします。
八幡美咲アナウンサー (C)HOME
そもそも「雑談」って何?
今、ビジネスにおいても注目の「雑談力」ですが、そもそも雑談って何なのでしょうか。
「さまざまな内容のことを 気楽に 話すこと」(出典:デジタル大辞泉)
とあります。この「気楽に」がポイントですね。
話す方も、聞く方も「気楽」であること。気楽な会話の中で、気持ちを通わせ、信頼関係を作る。
そう、目指すは「信頼関係構築」なんです。
それによって、仕事でも、プライベートでも、夢を実現することができるということです。
つまり「雑談」は人生をより豊かにするための魔法のツール!
ぜひ、苦手意識を克服していきましょう。
まずは相手の話をしっかり聞くことから始めよう
私も学生時代、アルバイト先であまり親しくない人たちとの会話が苦手でした。
どんな話をすれば良いか全くわからず、話しかけられるまで何時間でも黙っていました。
苦手意識がピークに達したころ、私は一念発起して、周りの人たちの話をしっかり聞くことから始めました。
すると、彼らの話はとても面白く、それを盛り上げることで仲間になれるような気がしました。知らない話題には「ビックリしました!」や「すごいですね!」と大きめにリアクション。次第に笑いが増えて距離も縮まり、仕事がとても楽しくなりました。
そこで学んだのは「自分が何を話すか」に頭を悩ませるより、「心から興味を持って相手の話を聞くこと」の大切さでした。
会話を自然にスタートさせる
まずは相手の話を聞く姿勢が大事。
でも初対面など、場を和らげるためにこちらから話し始める必要があることも。
そこで、私の「会話を自然にスタートさせる4つの方法」をお伝えしましょう。
① あいさつプラス「ひと言」
⇒あいさつに季節感やその人に関する話題をひと言添えます。
それに対し、相手から返ってくる言葉で雑談スタートです。
例:
自分「こんにちは。温かそうなセーターですね。色合いがよくお似合いです」
相手「今朝寒かったので。母が何年も前に編んでくれたものなんですよ」
② 汎用性の高い話題
⇒天気、話題のニュース、昨夜のテレビ番組、好きなドラマ・俳優、人気動画、本、健康、旅、おススメのランチ、人気の100円グッズなど
例:「温泉がお好きなんですね。今までで一番良かった温泉はどこですか?」
このように聞くと、思い出も一緒に語ってもらえます。
態度と言葉で「あなたにとても関心がある」ことを伝えよう
雑談のコツが少しつかめてきたら、こんな応用編も。
③ 前回会って話したこと
⇒会話の中で気になったことをメモしておいて、次に会ったときの話のきっかけにします。
例:
「あの映画、見ました!〇〇が良かったです~」
④ 相手に関すること
⇒新聞やインターネットで相手の仕事や趣味に関することなどを調べておきます。
いきなり硬い話をする必要はありません。大事なことは本題に入ってからです。
例:
自分「御社の周辺は緑が多くていいところですね」
相手「社屋の横に川が流れていて遊歩道になっているんですよ」
これらの方法は、相手に「あなたに関心があり、あなたの話をしっかり聞いていますよ」という気持ちを伝えられ、距離がグッと縮まります。
大切なのは「相手が主役」と考え、温かな気持ちで会話することです。
安心できる空気作り
そして、雑談は明るい声と笑顔がポイント。
笑顔で口角を上げ、声も高めの音「♬ソ~」で明るく話しかければ、相手も安心して話がしやすくなります。
■まとめ
・話すことよりしっかり相手の話を聞こう
・相手に関心があるという気持ちを表そう
・安心して話せる空気感をつくろう
まずは笑顔の練習から始め、雑談という魔法のツールであなたの夢をかなえてみませんか。
ライター:伊藤みのり(HOMEアナウンサー)
アナウンサー歴35年を経て放送運行、CM考査業務を経験。
現在はアナウンスグループで、番組ナレーション、アナの育成指導を主に担当。