ジビエ肉に地元野菜 民家でふるまう絶品 世羅の味(世羅郡世羅町)
“ポツンと”佇む飲食店をリサーチ!
リポーター・大松しんじが向かったのは、世羅郡世羅町。
山の麓にポツンと佇む、看板のない隠れ家的なお店「べじたぶる四季」。
切り盛りするのは、元保育士の日下ちえこさんと、サポートする夫の克己さん。
克己さんは尾道の元バス運転士で、今も週に3日、事務所で働きながら、仕事が休みの日に店の手伝いをしています。
ちえこさんの母が亡くなり、世羅にある家を維持管理するため、5年前から毎日、世羅に通い、草刈りや整備をしています。
せっかく毎日通うのなら…と、生まれ育った思い出の実家を改装し、3年前にお店をオープンしました。
実はこの家、第1回全国高校駅伝大会で区間賞をとり世羅高の初優勝に貢献した谷敷正雄さんの生家なんです。
こちらのお店でいただけるのは、地産地消の絶品鍋と世羅の味覚の焼肉。美味しさがギュッと詰まった世羅の味です。
できるだけ地元産にこだわり、野菜は自家菜園でとれたものを使用しています。
卵はご近所の養鶏場から産みたてを。そして、メインは山の恵み「ジビエ肉」。ジビエ肉を扱って53年、猪や鹿を正規の手順を踏んで販売する「いわた屋」から仕入れます。
里山のグルメならではの食材です。
なぜ、ジビエ肉を提供するかと言うと… 近年、猪や鹿が畑や民家を荒らす被害が続出。
そんな状況に腹が立ち「イノシシいっぱい出るよね。怖いよね。食ってやろうか!」という思いが沸き、ジビエ料理のお店を始めたんだそうです。
早速、イノシシ肉を使ったお鍋から。
イノシシ肉 (C)HOME新鮮な野菜をたっぷり使い、赤味噌・白味噌・八丁味噌をブレンドした出汁でしっかり火を通していただきます。
甘みと旨味がしっかりあり、高級な料亭で出てくるようなお味です。
肉の臭みがなく、脂がのっていて出汁とベストマッチ!とっても美味しいんです。
続いては、鹿肉の赤身の部分を焼肉にします。
脂身が少なく、鉄分が多いので、貧血予防になると言われている鹿肉。韓国の方に教わって作ったという自家製ダレをつけていただきます。
牛肉や豚肉よりもあま味があり、ご飯に乗せて一緒に食べると美味しさ倍増です。
母が晩年暮らしていた民家・・・尾道から毎日通い、維持管理をするためにはじめたジビエ料理のお店。
今後は、野菜の収穫体験ができる、農家体験レストランのようなお店にしていきたいと、思い出が詰まった故郷世羅、叔父・正雄さんからのタスキを受け継ぎ、これからも2人は元気に走り続けて行くそうです。
アゴが落ちるほどの絶品料理、是非一度味わってみてはいかがでしょうか。
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べじたぶる四季
広島県世羅郡世羅町宇津戸490
電話:090-1686-5633
※完全予約制
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広島ホームテレビ『5up!』(2021年10月29日放送)
ひろしまリード編集部
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