【カープ】 誠也に続け!右の長距離砲・正隨優弥が覚醒の予感
「将来的にはHR王、打点王を目指したい」と頼もしく語るのは、プロ3年目の正隨優弥(しょうずい ゆうや)選手。広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、プロ3年目の正隨選手をフカボリ。9月15日に放った覚醒を予感させるホームランと自身が見据える将来について聞いた。
※データはすべて9月25日O.A.時現在 ※以下、敬称略
正隨優弥選手2018年ドラフト6位でカープに入団。広島市南区出身で大阪桐蔭高、亜細亜大と野球エリートの道を歩み、念願のプロ野球選手に。そして昨年一軍初出場を果たすと、9月18日のヤクルト戦でプロ初安打がHR。右の長距離砲として結果でアピールした。
しかし今シーズンは新型コロナウイルス感染もあり、二軍で汗を流す日々。小園海斗、林晃汰を筆頭にプロ3年目同期入団の選手たちが一軍の舞台で躍動する中、その活躍にエールを送りながらも悔しさで自らを奮い立たせた結果、ウエスタンリーグで上位の成績(70試合・打率.293・HR11本)を残し、再び一軍昇格への切符をつかんだ。
笑顔でインタビューに応じる正隨優弥選手そしてプロ入り初の3番でスタメン出場となった9月14日の中日戦。左投手対策としてチャンスを掴んだが結果は4打数ノーヒット。しかし再びスタメン起用となった翌日、 カープの未来を明るく照らす一打が待っていた。第3打席に今シーズン初打点となるタイムリーヒット。そして続く第4打席、逆転の3ランHRを放った。「(HRの)前にやっと1本出たので気持ち的に楽になった。打ってホームにかえって来た時は嬉しかったが、必死だったのでいっぱいいっぱいだった」と振り返る。ゲームセットの瞬間、真っ先に称えてくれた鈴木誠也や會澤翼には、配球や心理状況など迷っていたことについて、色々教えてもらっていたという。
打撃練習中の正隨選手
また自らも研究を重ね、打撃フォームの進化に取り組んでいる。「手でタイミングを取っていたが、春にファームに落ちてからは重心を落として左足でタイミングを取るようにしている。上半身でタイミングを取っていた時よりは我慢できる球種が増えたし、捉える率は上がってきたと思う」と明かす。
地元広島の声援を力に変え、覚醒の時を迎えている正隨。「ちょっとつまったり泳がされてもスタンドインできる技術を追い求めたい。長距離を求められる者として目指すのはHR王、打点王。それに見合うような選手になれるようにがんばっていきたい」と目を輝かせた。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 9月25日放送
ライター 湯谷葉子