スイレンが “眠る” ワケ【地球派宣言】

スイレン (C)HOME

水面に浮かぶスイレンの花。
花を咲かせるのは、6月から8月上旬で、今が満開の時期です。
廿日市市の極楽寺山にあるキャンプ場の池には、約500株のスイレンが自生しています。

漢字で「睡(ねむる)蓮(はす)」と書くスイレン。その名の通り、朝起きて夜眠る花なのですが、“眠る”のにはある理由がありました。

 

スイレンは、あさ6時ころから2〜3時間かけて、大きく花を開いていきます。
お昼をすぎると徐々に花を閉じはじめ、午後3時にはほとんどの花が“眠り“ます。

スイレン (C)HOME

 

花を開いたり、閉じたり・・・。これを3日間繰り返します。
1日目は「めしべ」だけが成熟し、他の花の花粉を待つ日。そして2日目は「おしべ」だけが成熟し、虫に花粉を運んでもらう日。
1つの花だけで受粉してしまうことを避け、遺伝子のバリエーションを広げるための戦略だったのです。

スイレン (左)成熟したおしべ (右)成熟しためしべ  (C)HOME

 

3日間だけ花を咲かせるスイレン。
暑さ、寒さや病気など、さまざまな問題や環境に適応できる子孫を残すため、スイレンはきょうも“眠り”ます。

 

 

広島ホームテレビ『みみよりライブ 5up!
地球派宣言コーナー(2020年7月1日放送)

 

ちりめんじゃこ
LINE はてブ Pocket