【広島市植物公園】今の時期にこそ楽しめる!クリスマスを彩る“植物のヒミツ”|地球派宣言
園内を彩る鮮やかなイルミネーション。
広島市佐伯区の広島市植物公園で土曜日に開催中の、花と光のページェントです。
オーストラリアから移設されたバオバブの木もライトアップされています。
花と光のページェント(開催は12月20日まで)
広島市植物公園の久保さんによると、「クリスマスにちなんだ植物に共通しているのが赤・緑・白などのクリスマスにちなんだ色を持っていること、また、花が少ない時期に見ごろを迎える植物」なのだそう。
広島市植物公園の久保さん
クリスマスを代表する植物の一つ、ポインセチア。
観葉植物として初めてアメリカに持ち帰った「ポインセットさん」にちなんでその名がつけられたそうです。
鮮やかな赤が特徴的ですが……。
実は外側の赤い部分はホウとよばれる葉っぱが変化したもので、本当の花は真ん中の小さい部分だけなのだそう。
ポインセチア
なぜそのような葉っぱになっているのでしょうか。
久保さんは「花が少し地味でなかなか虫が花粉を取りに寄ってこないので、外側が目立つような形でアピールしている」と言います。
また、ホウの中に埋もれている小さな花には、虫を呼ぶためのヒミツがあるそうです。
ポインセチアの花
久保さんは「花の真ん中にたらこ唇のような形のものがあるのですが、これは蜜腺といいます。この中から甘い蜜を出して、来てくれた虫にご褒美を出すことで虫を呼び寄せる仕組みがあります」と解説してくれました。
ポインセチアの蜜腺
鉢植えの印象が強いポインセチアですが、実はメキシコ原産の低木で、現地では3~4mぐらいの木になるのだそう。
鉢植えで今の時期に売られているものは6月、7月ぐらいに枝先をスポンジに刺して半年くらいかけて大きくした形なのだそうです。
鉢植えと大温室のポインセチア
続いては「ベゴニア」。
こちらでは680品種を楽しむことができます。
ベゴニアは熱帯や亜熱帯が原産の植物で、夏の暑さや冬の寒さが苦手。
広島市植物公園の温室では栽培するのに温度・湿度・日光の量をコントロールして、1年中花が咲くように管理しているのだそうです。
ベゴニア
そんなデリケートなベゴニアには、冬に咲く品種もあります。
クリスマスベゴニア、もしくは冬咲きベゴニアといわれる花で、冬咲きのベゴニアの原種の血が入っているものです。
冬の時期に家庭で楽しめるよう鉢花として改良されてきたそうです。
クリスマスベゴニア
ほかにもサボテンなのに強い日差しに弱いクリスマスカクタスや、クリスマスローズなどクリスマスにちなんだ植物を楽しむことができます。
冬になると楽しめる花の種類は少なくなりますが、その分、春や夏とは違った魅力がありました。
クリスマスローズ
広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2025年12月10日放送)