【生活ゴミや危険な物も】宮島に漂着する意外なゴミ|地球派宣言

廿日市市宮島町で行われたプラスチックごみの一斉清掃。

広島市立八幡東小学校の小学5年生が参加しました。

そんな子どもたち、海岸に大量に漂着した発泡スチロールのゴミの扱いに困っていました。

児童からは「風が吹いたとき、顔にペチペチあたる」、「細かくて全部取り切れない」といった声が聞かれました。

 

発泡スチロールのゴミを回収する児童

 

そしてこちらでは、カキ養殖で使われるプラスチックのパイプが。

児童は「思ったよりカキ養殖パイプが多い」と話します。

広島県内の海岸に漂着するゴミは、年間11.2t(2024年度)。

半分以上は発泡スチロールや養殖用パイプなどのゴミです。

 

カキ養殖用パイプ

 

しかし、海にないはずのプラスチックゴミも数多く見つかりました。

児童が見つけたのはカップ麺の一部。

ほかにも使い捨てのカミソリなど海にないはずの生活ゴミが見つかりました。

 

漂着したカップ麺の容器

 

なぜ、宮島の海岸に集まってしまうのでしょうか。

清掃活動を行っている県環境保健協会の馬場田(ばばた)さんは、「広島市内のゴミが水路から川にいたって海にいたって海岸に押し寄せるという部分と、風がどんどん浜に押し寄せてくるのでゴミが上がってきてしまう、とどまってしまう」と話します。

 

県環境保健協会 馬場田さん

 

馬場田さんらは海のプラスチックゴミを減らそうと月に1回、各地で清掃活動を行っています。

11月1日には、陸路から行くことができない宮島のある場所にカヤックで行き、約125kgのゴミを回収しました。

 

回収したゴミ(撮影:馬場田真一さん)

 

海岸清掃を行うと意外な物を見つけることが多いといいます。

馬場田さんが見せてくれたのは、散弾銃の弾の部品。

「散弾銃、弾を撃ったときに弾と一緒に射出されてしまうワッツというパーツです。

おそらく山で射撃をしているハンターが一緒に撃ち出したものが、川を通じてこの海岸に流れてきている」と馬場田さんは話します。

 

漂着した散弾銃の弾の部品

 

一方、こちらは針がついたままの注射器。

今回の海岸清掃の1週間前、下見に訪れた際に見つけたそうで、馬場田さんは「海岸清掃すると時々見るとても危険なゴミ」といいます。

 

針がついたままの注射器

 

約30分間、懸命にプラスチックゴミを集めた子どもたち。

この日は、35kgのゴミが回収できました。

児童からは「事前に画像で見たときは意外とキレイと思ったけどこんなにあるとは思わなかった」といった声や「すごいゴミが落ちていて魚とか食べたら危ないのでみんなで拾いに来た方がいいかなと思った」といった感想が聞かれました。

 

集まったプラスチックゴミ

 

馬場田さんは、「豊かな海を守っていきたいと思っているので、今回学んだこと海岸で実際に見て触って自分事になって自分に何ができるかなという行動に移してもらえたらいいなと思います」と児童らに話しました。

 

児童らの前で話す馬場田さん

 

 

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2025年11月19日放送)

SDGs

 

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