幼いころ、家族でよく“ファミレス”に行っていたという方も多いのではないでしょうか？

広島市中区本川町に店を構える「街の洋食屋 メリメロ」は、街のファミレスのような存在のお店。

料理歴47年のシェフが作るご飯は、どれもやさしくほっとする味で地域の人だけでなく海外からのお客さんも絶えません。

今回はこだわりのお店で人気のメニュー2つと、スイーツを取材してきました。

 

お店で人気No.1のハンバーグが入った「メリメロ特製ランチ」

メリメロ特製ランチ　1,780円

 

「メリメロ特製ランチ」は、人気のハンバーグとポークソテー、えびフライ、ライス、味噌汁、コーヒーがついた贅沢な内容。

どの料理も食材や調理方法にシェフの想いが詰まっています。

平日だけでなく、土日や祝日でも注文できますよ！

 

 

お店で一番人気のメニューでもあるハンバーグは、国産の牛豚合い挽き肉に鶏ミンチを混ぜて粘りを出しています。

つなぎにはパン粉ではなく“ご飯”を使用。

もち米を入れて肉団子を作る中華料理にインスピレーションを受けたシェフが考案した、グルテンフリーのハンバーグです。

赤ワインとブランデーで炊きこんだデミグラスソースと合わせて食べると、ジューシーで深いコクを感じられます。

 

 

ポークソテーにかかっているのは、オリジナルのジャポネーズソースです。

にんにくやしょうが、玉ねぎなどが入っており、このソースが好きというお客さんも多いのだそう。

醤油のうま味や酢の酸味がちょうどよく、玉ねぎの食感や甘さも感じられて、お肉にぴったり！

添えられた味噌汁は、野菜スープと味噌汁を合わせたもので、ほんのりスパイスが香るすっきりした味です。

「サラダのキャベツをカレースパイスで煮たときに出る汁を足しています。食材をムダにしたくなくて使えるものは再利用したいから」と話すシェフは、食材の使い方にもポリシーを持っています。

鼻から抜けるスパイスの風味が新感覚の味噌汁でした。

 

野菜の仕入れで毎週内容が変わる「あっさりランチ」

あっさりランチ　1,180円

 

4種類のおかずが週替わりで変わる「あっさりランチ」は、これしか食べないという人もいるほど老若男女に愛されているメニューです。（※「あっさりランチ」は平日のみの提供。14時半以降に注文の場合は価格が異なります）

“あっさり”の名前の由来は、ハンバーグやポークカツに比べるとあっさり食べられるからだそう。

取材時のおかずは、塩麴漬豚肩ロースのオーブン焼、カリフローレのブレゼ めんたいこマヨネーズ、ひき肉の玉子とじ、かちわり南瓜の天ぷらの4種類でした。

 

 

あっさりランチで使われている野菜は、肥料にこだわっているという「まるどみ農園」で栽培されたもの。

届けてもらう野菜は農園のおすすめのものを中心にセレクトしているため、仕入れによって週ごとにメニューを考えているのだそう。

取材時は、かちわり南瓜の天ぷらと一緒に、大根とニンジンの皮の天ぷらも添えられていました。

「食材は余すことなく使います。捨てるところはないんです。大根の皮の天ぷらはお客さんの中でも好きな人が多いんですよ」とシェフ。

塩もみをして水分を抜いた大根の皮の天ぷらは、食べたときにパリッ！サクッ！と良い音を立てました。

また、シェフは余った副菜などをリメイクし、違う料理にして提供することが楽しいと言います。

「ひき肉の玉子とじ」に使われているひき肉は、ハンバーグで使ったタネをリメイクして玉子で煮込んだそう。

「リメイクを考えるのが嫌いじゃない」と話すシェフは、“自分が食べておいしいと思えるかどうか”を提供の判断指標のひとつとしているそうです。

ランチのご飯も創業100年を越えるお米販売店から仕入れており、こちらもシェフが食べておいしいと思ったお米なのだそう。

 

素材にこだわった贅沢なデザートたち

お店のデザートは、シェフの妻である岸本多実代さんが作っています。

基本のケーキは2種類あり、食後のコーヒーと一緒に楽しむ人も多いそうですよ。

 

タルトフロマージュ

タルトフロマージュ　500円

 

タルト生地からマーマレードまで手作りの「タルトフロマージュ」は、クリームチーズの酸味と濃厚なコクが活かされた一品です。

タルト生地の上にのったジャムは、瀬戸内の季節の柑橘を使っており、取材時は甘夏を炊いて作ったものでした。

 

ガトーショコラ

ガトーショコラ　450円

 

フランス産のオーガニックチョコレートで作った「ガトーショコラ」は、ずっしりとした重厚感が特徴。

小さくても濃厚なチョコレートの味わいが楽しめます。

いずれのケーキも、岸本さんがお菓子教室の先生にいただいたレシピを忠実に守って作ったもの。

「昔からずっと同じレシピで、同じものを作り続けられるようにしています。変わらない良さがある味です」

時代や流行りに合わせて変化するのではなく、先生の味に近づけられるように努力しているという岸本さん。

 

※写真に記載の金額は変更前のものです。現在は450円（税込）

 

11月から3月末までの期間限定で「アップルパイ（450円）」も並びます。

青森県産の酸味が強い昔紅玉という品種のりんごをジャムとソテーの二層仕立てに。

手作りのパイ生地で作られたアップルパイはすぐに売り切れることも多い人気の商品で、毎年アップルパイ目当てで来店する常連さんも多いとのこと。

数量限定なので、お店で出会えたらぜひ食べてみてくださいね！

 

レジ前には焼菓子も

 

レジ前には手作りの焼菓子が並びます。

中でも「幸せのマドレーヌ」は、贈り物にぴったりの商品です。

ひとつ150円という手に取りやすい価格なので、ランチついでにお土産として購入するのもおすすめです。

 

街の洋食屋 メリメロには、昔ながらのやさしい味付けがされた料理が並びます。

料理が苦手で……とこぼす筆者に「作ることを嫌っちゃいけんよ。変化することは喜びだから。難しく考えなくて良いの。」と、アドバイスをくれたシェフ。

ほんのひと手間を惜しまないことがおいしさの秘訣だそうですよ。

2013年5月に本川の土地にオープンして以来、多くの常連さんが通い続ける街の洋食屋 メリメロには、夫婦のやさしさが詰まっていました。

 

街の洋食屋 メリメロの基本情報とアクセス

街の洋食屋 メリメロ・外観

 

公共交通機関の最寄りは広島電鉄「本川町」電停。街の洋食屋 メリメロはそこから徒歩約7分の位置にあります。

本川町電停近くの十日市東の交差点を北に進み、4つ目の角にあるビルの1階がお店です。

 

＜所在地＞
広島県広島市中区本川町三丁目4-15 1階

＜TEL＞
082-295-3323

＜営業時間＞
カフェ　10:30～
食事　11:30～L.O20:00

＜定休日＞
火曜

＜駐車場＞
なし

＜公式サイト＞
https://www.melimelo-h.com/

＜公式SNS＞
Instagram：@melimelo_hiroshima

 

ライター／丸山希
※紹介している内容は2025年11月取材時点のものです。公開後内容が変更している可能性があります。