【三段峡】川の楽しみ方・三段峡の歴史と自然を学ぶこどもエコツアー開催|地球派宣言
子どもたちに自然環境について考えてもらおうと、安芸太田町の三段峡で地元企業や県などで構成する「ひろしま地球環境フォーラム」が小学生を対象にしたエコツアーを開きました。

運営するNPO法人さんけん(三段峡太田川流域研究会)の本宮炎理事長は「子どもたちが体験を通じて地球環境に対して何かいいことをしようとか自分から行動を起こそうとする心を育てたいと思ってツアーをしています」と話します。

まずは川に精通したガイドスタッフから川で安全に浮く方法を習います。
早速浮いてみますが、知らないうちに下流に流されてしまいました。
ガイドの井上嵩裕さんは、「ただのよどみに見えても、流れが巻いているので流されてしまった」と説明。
その上で「基本的に川には流れがあるというのが分かってもらえたと思います」と話します。

続いては、流れを突っ切って対岸に向かって泳いでみます。
勢いよくスタートしたものの流れに阻まれて、思うように進みません。
ですが、なんとか全員が泳ぎ切りました。

今度は水の中で魚をつかまえます。
この日は、きれいな川にしかいないカワヨシノボリなど、貴重な魚を次々と捕まえて観察。
観察後、捕まえた魚は川に戻されました。

川を満喫したあとは、山を歩いて三段峡について学びます。
ガイドの本宮理事長は、三段峡の歴史について「100年前に熊南方さんという人が名勝指定するように活動してくれたおかげで有名になり今でも残っている」と説明しました。

さらに歩いて行くと赤滝に到着。
本宮理事長は「この赤滝は顕微鏡で見ると藻で、真っ赤になっているのは藻が付着しているから」だと説明します。
そして、「この藻が珍しくて準絶滅危惧種できれいな水のところじゃないと生きていけなくて、いま数が減っている」といいます。

山のツアーはまだまだ続きます。
ここでガイドの本宮理事長、最後にある場所に向かいました。
遊歩道から下りて、草をかき分けながら、道なき道を歩くこと数分。河原に到着しました。

案内された場所は熊南方さんが最初に見た三段峡です。
本宮理事長は「この景色が素晴らしいということで世に広めていこうと、みんなに知ってもらおうとした」といいます。
川と山を堪能したところで、こどもエコツアーは終了。
参加した子どもたちからは「自然を見たり、クワガタとかがいた」、「普段感じられないことを感じられて楽しかった」といった感想が聞かれました。

本宮理事長は「自然を守るというのは頭で理解してもなかなか行動に起こせないんですね。体験を通じて自然を好きになるとか身近になるというところから守っていくという気持ちが芽生えてくると思います」と話します。

広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2025年9月10日放送)
