太田川の景観と「川辺の四季」のナチュラルなランチで贅沢な時間を|広島市西区
たまには都会の喧騒から離れ、自然を感じながらゆっくり食事を楽しみたい。そんな風に思うときもあるのではないでしょうか?
そんなときにおすすめなのが、広島市西区、太田川沿いにある「川辺の四季」。
大きな窓からは太田川を一望でき、思わず深呼吸したくなるような空間です。
そんな川辺の四季では、野菜をたっぷり使ったランチやスイーツが人気!お店のこだわりとおいしさの秘密を取材してきました。
四季の農園御膳

ランチメニュー1つ目は、季節の野菜と店主の気分をかけ合わせて作られる“おばんざい”がたくさん入った「四季の農園御膳」。
たっぷりのフレッシュ野菜の周りには、さまざまなおばんざいが並んでいます。
取材の日は、ほうれん草のキッシュ、筍のハンバーグ、ふろふき大根、梅干しで炊いたモツ煮、小魚の南蛮漬け、厚揚げの煮物、にんじんの煮物という多彩なラインアップでした。
メインのハンバーグは、お肉と筍が1:1で使用されています。さらに木の芽と柚子胡椒が入っており、ピリッとした刺激が食欲をそそります。
モツ煮は梅干しで炊いて、さっぱりとした味わいに。モツが苦手な人でも食べやすいよう、独特の臭さを抑える工夫を凝らしているそうです。

たっぷりの生野菜は、季節によって内容が変わります。
菜花はどの季節にも取り入れているそうですが、春は花の種類が豊富になるため、ほかの季節より華やかになることもあるのだそう。
この日の菜花は「からし菜」と「紅菜苔(こうさいたい)」の2種類。
からし菜は名前の通り、辛口で料理のアクセントになります。
紅菜苔は菜の花に味が似ており、シャキッとした歯ごたえとクセの少ない味がやみつきに!
「お浸しや煮物など、火を通して食べることが多い野菜も、生だとそれぞれの個性を感じながら楽しめます。せっかくの良さなのでそのまま生で味わって欲しいんです」と、店主の楠木 栞(くすのき・しおり)さんは話します。
川辺の四季で使用している野菜は、お店がオープンした2005年からずっと同じ農家さんから仕入れており、味や種類にもこだわっています。
「代替わりなどはあるものの、農家さんとは20年の付き合いなので私が使いたい野菜をずっと作ってくれています」と、楠木さん。農家さんと二人三脚でお店を盛り上げていることが伝わります。
今ではポピュラーになった鎌倉野菜やスイスチャードですが、20年前は、まだ広島では珍しい野菜だったのだそう。
そんなレアな野菜も、オープン当時から農家さんに頼んで仕入れていたそうです。
気まぐれカレー

ランチメニュー2つ目は、「気まぐれカレー」。
スパイスから調合されたカレーはそのときどきで味も作り方も変えており、何度訪れても新しい発見がある一皿です。
この日は、甘夏のコンポートが入った辛口ながらもフルーティなカレーでした。
辛いといっても舌をさすような刺激ではなく、味に奥行きがあるので、次々口に運びたくなります。
楠木さんが「魔法のようなカレー」と語るこちらのカレーは、食べ進めるにつれて新しい発見があります。
おいしさの秘密を聞くと「作り手の真心よ」と、楠木さん。
どの料理も作り手の気持ちが大切ですが、とくにカレーは作り手の思いが全部入るのだと楠木さんは言います。
カレーにも、おばんざいが数種類のっているので、味を変えながら最後まで楽しめますよ。
なお、いずれのランチメニューにも島原の味噌を使った味噌汁がついており、こしていない大豆そのものを感じられる味噌汁が、身体に染みます。

ランチに使用しているお米は、庄原市で採れた玄米「しづか米」。
しづか米や野菜がたくさんあるときは、店頭で販売も行っています。

ランチメニューにはコーヒー、紅茶、オレンジジュースから選べるドリンクがついています。
ドリンク片手にゆっくり太田川を眺めながら会話も弾みそうですね。
ランチメニュー

野菜をたっぷり使ったスイーツも人気
ランチメニューだけでなく、スイーツも人気の川辺の四季。
川辺の四季のスイーツは、野菜を使った新感覚の組み合わせが楽しめます。
本日の気まぐれスイーツ

「本日の気まぐれスイーツ」は、野菜を使ったスイーツを楽しめるおすすめメニュー。
取材日は、セロリのチーズケーキという珍しい組み合わせ。
セロリの独特な香りとチーズケーキを組み合わせた味が想像できませんでしたが、食べてみるとセロリのクセが驚くほど抑えられていました。
チーズの風味はしつこくなく、スッキリした味に。セロリの繊維はあるものの、ほんのり香る程度でバランスが◎。
これまでには、ひじきやごぼうを使ったチーズケーキなど、新感覚の組み合わせが登場していますよ。
かぼちゃプリン

開店当初から人気のお店定番スイーツ「かぼちゃプリン」。
プリンですが、ケーキのようにフォークでいただきます。
かぼちゃの甘さを大切に作られており、ふんわりやわらかな口あたりです。
付け合わせのりんごのコンポートは甘さ控えめで、シャキッとした食感が残るくらいフレッシュ。
ホイップやシナモンを添えて食べるとアップルパイのような味わいになります。
カフェメニュー

季節の移り変わりを“地”の野菜と景色で堪能

「野菜を食べたい」「景色を楽しみたい」というリピーターさんが多い川辺の四季。
楠木さんが60歳のときにこの場所にお店を構えてから、早20年が経ちました。
「お店があるこの通りは、いつも車で通っていた場所。たまに河川敷でボーっと過ごしていた」という楠木さん。
ここでお店をやったら面白いかも……!と思い立ち、野菜にこだわったお店を2005年にオープンしました。
20年前からレシピやメニュー、営業スタイルは変わっておらず、毎日賑わう店内でお客さんとの会話も楽しみながら日々過ごしているとのこと。
「次の楽しいことも見つけたい。足腰が元気なうちに次のステップに……という気持ちもあります。まだやりたいことは探しているところです」と、楠木さんはこれからの目標を語ってくれました。
川辺の四季の基本情報とアクセス

JR可部線「安芸長束駅」と「三滝駅」の線路沿い、両駅の中間地点の辺りに川辺の四季は位置しています。
太田川沿いにある建物の2階が店舗になっており、1階部分は駐車場です。店舗向かって右手の砂利スペースにも駐車可能です。
川辺の四季の基本情報

住所 | 広島市西区新庄町4-20 |
電話番号 | 082-555-1180 |
営業時間 | 11:30~15:00(LO 14:30) |
定休日 | 水曜※不定休はInstagramで告知 |
駐車場 | 有り |
公式サイト |
80歳とは思えないパワーの持ち主、楠木さんが営む川辺の四季では、たくさんの野菜が食べられます。
「山盛りの野菜はボリューム満点でお腹いっぱいになりますが、罪悪感がないのが魅力」との言葉通り、ダイエット中の私も心置きなく満腹に!
ぜひ皆さんも、川辺の四季で景色も料理も堪能してくださいね。
ライター/丸山希
※紹介している内容は2025年5月取材時点のものです。公開後内容が変更している可能性があります。