タレと薬味で素材を引き立てる せいろ蒸し専門店「mushi mushi」|広島市安佐南区

最近広く知られるようになってきた「せいろ蒸し」。自宅用にせいろを購入した人もいるのではないでしょうか?

広島市安佐南区にある「mushi mushi(むしむし)」は、せいろ蒸し専門のお店。2024年に「The Farm」としてオープンしてから、多くのお客さんにせいろ蒸しの魅力を伝えています。

今回は、mushi mushiの人気メニューと子ども用メニューを取材してきました。

 

新メニュー「魚の塩麹漬けと彩り野菜のせいろ蒸し」

mushi mushi 魚の塩麹漬けと彩り野菜のせいろ蒸し 1,540円(税込)

 

新メニューとして登場した「魚の塩麹漬けと彩り野菜のせいろ蒸し」は、季節の魚と野菜をたっぷりいただける一品。

 

mushimushi

 

取材の日はタラの塩麹漬けと、ニンジンやスナップえんどう、れんこんなどの野菜が並びました。

日によっては魚が鮭になることもあるとのこと。

全部を合わせた野菜の量は、なんと350g!

せいろ蒸しの魅力として、店主の濱本さんは「野菜が苦手な人でもせいろ蒸しなら食べられることが多い」と話してくれました。

グリルと違って野菜が持つ苦味が軽くなっている気がします。

 

mushimushi

 

魚の塩麹漬けは、蒸すことでタラがふわふわに。皮もやわらかく全体がしっとりツヤツヤです。

これはせいろ蒸しだからこそ出せる食感。

 

mushimushi

 

せいろ蒸しは、それぞれ2つずつのタレと薬味でいただきます。

左奥は、自家製ごまだれ。ごま2種類にコチュジャンなどを入れ、少しピリ辛な味つけになっています。

濃厚でもったりとしていて、ディップして食べるのにぴったりです。

右奥は天然ポン酢。柑橘の香りが爽やかで、さっぱりとしています。

そして、左手前は、フランス産のゲランドの塩。深いうま味が特徴で、素材の良さを引き出してくれます。

最後に、右手前は自家製の味噌。醤油麹に生姜が入った田舎味噌で、少量でも抜群の存在感があります。

 

mushimushi

 

せいろ蒸しにはすべて汁物とサラダがついており、サラダのドレッシングは、ニンジンを使った自家製のもの。

すりおろされたニンジンは、甘さと酸味が絶妙で、ドレッシングというより野菜そのものを食べているような感覚です。

ニンジンが苦手な人でも食べやすいと評判で、お客さんからの要望もあり、販売がスタートしました。

 

子どもには「小さなせいろ蒸し定食」

mushimushi 小さなせいろ蒸し定食 770円(税込)

 

親子で利用する人も多いmushi mushiには、子ども用のせいろ蒸しメニューがあります。

「小さなせいろ蒸し定食」は、かわいいサイズのせいろ蒸しが食べられるセットです。

 

mushimushi

 

せいろには、野菜とたこさんウインナーが入っています。

子ども用のせいろ蒸しには、タレがつきませんが、このままでも子どもたちは完食することがほとんどなのだそう。

「家では野菜が食べられない子でも、せいろ蒸しにすると味つけをしていなくても不思議と食べてくれるんです」と、濱本さんは話します。

 

こだわりのせいろ蒸しを作る店主の目標は地域と人を繋ぐ存在になること

mushimushi

 

せいろ蒸し専門店mushi mushiをオープンさせたきっかけやお店のこだわりを、店主の濱本さんに伺いました。

 

自身の経験とできることをかけ合わせたらせいろに行きついた

mushimushi

 

学生のときにオーストラリアに渡り、そこから10年過ごした濱本さん。

オーストラリアに行った理由について「料理の勉強をしたかったわけではなく、若いうちに海外を経験しておきたかったというのが大きい」と、当時を振り返ります。

オーストラリアに渡ってから飲食店でアルバイトを経験し、そのまま飲食店に就職。

結婚や妻の妊娠をきっかけに、妻の実家がある広島に住まいを移します。

帰国後は飲食とは異なる職に就きますが、ひょんなことから前身となるせいろ蒸し専門店「The Farm」をオープンさせました。

「オーストラリアでせいろ蒸しのお店に勤めていたわけでも、せいろ蒸しがしたかったというわけでもないんです」と話してくれた通り、自身の経験が活かせることを突き詰めた結果、せいろ蒸しのお店に決定したとのこと。

オープンしてからせいろが広く知られるようになってきたこともあり、最近はお客さんからせいろ蒸しについて聞かれることも増えたそうです。

「自宅でもせいろ蒸しを食べたいという声が増えたのは嬉しいですね。せいろの手入れやサイズの選び方、作り方などは、聞いてもらったらお伝えしています」とのこと。

せいろやせいろ蒸しについて知りたいことがある方は、ぜひ濱本さんに尋ねてみてくださいね。

 

地域と人を繋ぐ存在になるのが目標

mushimushi

 

天候や予算によって難しいこともありますが、なるべく広島県産の野菜を使うようにしているというmushi mushi。

「前職で営業していると、お客さんの畑で育てている野菜をいただく機会が多かったんです。そして、食べてみるとおいしい!新鮮な野菜をその土地で消費したいという想いから食材を選んでいます」と、濱本さんはほほえみます。

「せいろ蒸しには旬の野菜を使うので、季節によって入っている内容は異なります。そして、ゆくゆくは地元の野菜だけでせいろ蒸しが作れるようになることも目標のひとつとしています」とのことで、濱本さんは地元の畑で採れた野菜を積極的に使用。

また、「長く地域に愛される店になりたくて、地域と人を繋ぐ存在になれたら嬉しい」とも語ってくれました。

これからもせいろでお客さんと地域の人を笑顔にできるよう、濱本さんの挑戦は続きます。

 

mushi mushi(むしむし)の基本情報とアクセス

mushimushi・外観 mushi mushi 外観

 

アストラムライン「上安駅」すぐの動物園入口交差点から安川通りに南下し、突き当たりを東に曲がり直進すると左手に見えてきます。

 

mushi mushiの基本情報

mushi mushi 内観 mushi mushi 内観

 

住所 広島市安佐南区上安2丁目16-31
電話番号 082-962-5572
営業時間 11:00~15:00(LO 14:30)/金土のみ17:00~21:00(LO 20:30)
定休日 木・日
駐車場 店前3台
公式サイト Instagram

 

mushi mushiで初めてせいろ蒸しを食べた私は、野菜のおいしさにびっくり!

前身となる「The Farm」からメニューや作り方はいっさい変わっていません。

濱本さんの包み込んでくれるようなやさしい空気感とせいろ蒸しの相性は抜群。

ぜひ、mushi mushiで心もおなかも癒されてくださいね。

 

ライター/丸山希
掲載している情報は2025年4月1日時点(取材時の店名は「The Farm」)のものです。公開後、内容が変更している可能性があります。

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