【安芸高田市向原町】春の訪れを告げる貴重な花「カタクリ」 日本最南端の自生地|地球派宣言

安芸高田市向原町。

ここに、春の訪れを教えてくれる貴重な花の自生地があります。

 

安芸高田市向原町

 

地元の人は、「この時期といえばカタクリみたいな感じ。咲いてくれるかな?というドキドキ感というか、ソワソワ感が毎年増しているような気がしています」とカタクリの花が咲く喜びを語ります。

 

この時期を楽しみにする地元の人

 

カタクリとは、その名のとおり、片栗粉が取れることで知られる、ユリ科の植物。

そんなカタクリの、日本最南端の自生地が、安芸高田市の向原町にあります。

寒冷地を好むカタクリが、標高200mの温暖な場所に自生している点が珍しいとされています。

 

カタクリの群生

 

カタクリの花の特徴を、向原かたくり祭り実行委員事務局の熊高さんに教えてもらいました。

「カタクリは4月初旬に咲き始め、太陽が出る10時~15時の間が一番きれいに咲きます。

次の日また太陽がのぼるときれいに咲いてくれます」

 

向原かたくり祭り実行委員事務局 熊高慎二さん

 

日が当たると花が開くカタクリは、太陽が沈む夕方にはすぼんでしまいます。

そして、翌朝気温が10℃ほどになるとまた花が咲き始め、さらに日が当たり17℃ほどになると6枚の花びらが見事に反りかえります。

 

花びらが反りかえるカタクリ

 

実はカタクリは、種から花が咲くまでに長い年月がかかるといわれています。

「カタクリは種が落ちてから8年間かけて花が咲くと聞いています。

8年間ずっと成長してきた中でやっと咲いてくれるので、その管理もとても大変になります。

咲いてしまえば2~3年は続けて咲いてくれるので、その種がまた8年後に咲くと思えば感慨深いものがあります」と熊高さんは話します。

 

カタクリのつぼみ

 

カタクリは、かつては里山で簡単に見つけることができたそうですが、現在はその姿を見る場所は少なくなっているといいます。

その原因を熊高さんは、「一番は地球の温暖化、自然環境の変化だと思います。

それと同時にシカの被害が多くて、そういった被害をいかに食い止めるかが問題になっています」と話します。

現場を案内してもらうと、そこには……

「シカの足あとですね。これがカタクリの外側のフェンスです。あとはずっと山を囲っているような状況です」と熊高さん。

地元の人たちによって、カタクリが咲くおよそ50アールの斜面に、シカ対策用の2メートルのフェンスを設置して、保護を行っているのですが……。

 

シカ対策用のフェンス

 

「これがカタクリの葉っぱですが、食べられたような跡になっている。これはシカに食べられた跡だと思います。

ショックですね。シカも動物なので一生懸命なんでしょうけど、ここは食べないほしいですね」と熊高さんは話します。

 

シカがカタクリの葉をかじったあと

 

この日、地元の人が集まって準備をしていたのが、現在行われている「向原かたくり祭り」。

今月10日まで開催されています。

 

祭りの準備をする地元の人

 

祭りとその準備を毎年楽しみにしている地元の人は、

「カタクリは可憐な花で、小さい2cmにも満たない花が風に揺られて咲く姿がかわいらしい」とカタクリへの思いを語ります。

熊高さんもまた、「カタクリは咲くまでの歴史もありますし、春の風物詩・春の妖精という意味合いもあります。

とてもかわいいきれいな花で、地域で守っていくという視点でもとても大切な花だと思います」とカタクリの保護をする大切さを語りました。

 

 

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2025年4月2日放送)

SDGs

 

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