3年連続!今年も世羅町でコウノトリが繁殖へ 人工巣塔設置のほか新たな試みも|地球派宣言
「幸せを運ぶ」とも言われるコウノトリ。国の天然記念物に指定されている希少な鳥です。

世羅町の寺町では、2023年から2年続けて、コウノトリの繁殖が確認されています。
一度ペアになると生涯を添い遂げると言われるコウノトリ。
毎年、同じ場所で繁殖をする習性があるそうです。

今年も、同じペアが世羅町に帰ってきました。
巣作りを進めていたのは、道路脇に設置された電柱の上。
しかし、電柱に巣を作ると感電や漏電の恐れがあります。

そこで、安全に繁殖ができるようにと、町や地域住民らが協力して人工巣塔を設置しました。

さらに、コウノトリを誘導するための新たな試みも。
コウノトリ保全地域協議会の山岸瑞樹さんに聞きました。
「コウノトリはカエルとかドジョウのような淡水の魚類を主に食べて暮らしているので、湿地環境を人工巣塔の下に整備して、コウノトリのエサとなるような生き物が増えることを願ってビオトープを整備しています。
実際にビオトープにコウノトリが訪れたことも観察されているので、コウノトリのほうも、このビオトープに関心を持ってくれているのではないかと思います」


今年も世羅町で繁殖する可能性が高くなっています。
これまで、住宅がすぐ近くにある電柱の上に住みかを構え、4羽の子育てに成功したコウノトリのペア。
その様子を、町の人はあたたかく見守ってきました。

その一人が、橋本信行さんです。
過去2年、自宅のすぐ近くの電柱にコウノトリが巣をつくり、巣立っていく様子を観察してきました。
「ヒナを育てる苦労というか、親がいつもエサを持ってきている姿に感動した。幸せを運ぶというので、いいことがあるんじゃないかと毎年思っている。
一つのつがいだけでなはなく、世羅町のどこに行ってもコウノトリが見られるというくらいになってくれたら一番ありがたい」と橋本さんは話します。

広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2025年2月12日放送)
