北広島町の湿原に飛来する冬鳥 この時期ならではの野鳥を探しに雪道を行く|地球派宣言

手つかずの自然が残る、北広島町の八幡高原。

標高およそ800mの高原には、20ほどの湿原が点在し、多くの冬鳥が訪れます。

 

八幡高原

 

西中国山地自然史研究会の上野吉雄(うえの・よしお)さんと、この時期ならではの野鳥を探しに行きました。

 

西中国山地自然史研究会の上野吉雄さん

 

溜池で見つけたのはコガモ。秋頃から飛来し、群れでやってきます。

カモのなかでは最も小さく、ハトほどの大きさなんだそうです。

 

コガモ

 

さらに、観察を続けていると珍しい冬鳥を発見。

近年、数が減っているというカシラダカです。

頭の毛が逆立っているのが特徴で、タカのように冠を立てているのでカシラダカと呼ばれているそうです。

 

カシラダカ

 

ススキがある場所に住んでいて、ススキの実を食べて越冬します。

 

ススキの実

 

農耕地で出会ったのは、猛きん類のノスリ。

木のてっぺんなどにとまる傾向があり、待ち伏せをしてネズミなどの小動物を捕食するのだそう。

 

ノスリ

 

次に訪れたのは霧ヶ谷湿原。

八幡高原のなかでも規模の大きな湿地で、多くの鳥たちが生息しています。

 

霧ヶ谷湿原

 

この日はあいにくの天気でしたが、希少なカシラダカに出会うことができました。

 

カシラダカ

 

上野さんによると「八幡高原には湿原や農耕地、溜池など、多様な環境があり、生物多様性が高いので多くの鳥がいる」のだそう。

「冬は非常に厳しい環境下で野鳥がたくましく冬を越すところが見える。種類数は少なくなるが、雪のなかでも元気に暮らしているところが見られます」と上野さんは話します。

 

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2024年12月4日放送)

SDGs

 

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