【11/14】岡山県倉敷市の倉敷美観地区に料理宿「撚る屋(よるや)」がオープン。宿泊予約受付は10/10から
2024年11月14日(木)、岡山県倉敷市の倉敷美観地区に伝統的建造物を再生した料理宿「撚る屋(よるや)」がオープンします。それに先駆けて、10月10日(木)より宿泊予約受付が始まっています。
「撚る屋(よるや)」は、飲食・宿泊体験を通じて倉敷の場所性を感じてもらうことを目指す宿です。
明治期に呉服屋の別邸として建てられた築110年ほどの伝統的建造物は、既存建物の改修・増築と新たな建物を加え、30平米から76平米の計13部屋の客室、16席をコの字型に配したダイニング、そして宿泊以外の方も利用できる地域に開かれたワインバーを複合させた料理宿として生まれ変わりました。
設計・デザインのコンセプト
完成後の鳥瞰図イメージ
「撚る屋」の空間デザインディレクションと内装設計は、「現代における日本の文化創造」というコンセプトのもと多岐にわたるデザイン活動を行う株会社SIMPLICITYが手掛け、建築設計は伝統建築の改修設計を多く手掛けてきた今井健雄建築設計事務所が担いました。
「撚る屋」のデザインには「かのざ」というグランドコンセプトが込められています。
暖や⾷をもたらす釜戶や囲炉裏がかつて「⽕の座(かのざ)」と呼ばれて祀られてきたように、「撚る屋」でも訪れる人々がこの場で繋がり、⼟地への想いを深めていくことを目指し設計されています。
また、「撚る屋」の設計において、既存建物の改修部分と新築部分の調和を大切にし、残せる部分は可能な限り残し継承する、という想いで伝統的建造物が改修されています。
その結果、異なる時代の美しい様式が混ざり合う倉敷の街並みのように、施設内に設けられた路地「ひやさい※」が異なる素材や特徴を持つ4つの棟を繋いでいます。
既存建物の建築当初には別荘の入り口として使われていた東門が、スイートルーム専用の玄関として残り、既存の建物を長らく支えてきた柱や梁も姿を変えることなく「撚る屋」を支え続けます。
改修棟の横には新たに建てられた漆喰棟とレンガ棟が並び、改修棟と新築棟の調和が図られています。
※ひやさい:美観地区の観光通りから⼀歩⼊った、⼊り組んだ細い路地のことであり、倉敷の⽅⾔で表裏する⾒世と奥を繋ぐ細い道のことを指す。
スイートのリビングイメージ
ジュニアスイートのリビングイメージ
ジュニアスイートの寝室イメージ
倉敷を表現する料理の方向性
「撚る屋」では、季節を単に暦上の四季で捉えるのではなく、その時々の季節の移ろいに合わせ、二十四節気・七十二候の節目で食材や調理方法を決めていく食体験を通して倉敷の地域文化を表現します。
倉敷という場所は干拓が行われ浅海が土地に変わった江戸時代から、水運を活かした物流の拠点として栄えてきました。
当時はシルクロードから瀬戸内海に入り運ばれてきた物資が、港町であった倉敷を通じて、大阪や上方へ運ばれていったとされています。
「撚る屋」ではこの街の背景に想いを馳せ、瀬戸内で獲れる魚や近郊で採れる山の幸など、倉敷地域のあらゆる食材に日本料理の技法でアプローチ。
「撚る屋」での食事が、あたかもこの地に長く住まう亭主が振る舞う宴のような空間となり、ここを訪れるお客様同士が旅先の仲間となることで、倉敷への想いをさらに深めてもらいたいという思いが込められています。
地域の手仕事との関係性
入口のイ草暖簾:須浪亨商店さん客室サイン:髙山みどりさん
客室の平盆:加賀雅之さん
客室のグラス:ヤマノネ硝子さん
「撚る屋」が、倉敷の場所性を表現する上でもう一つ重要な要素がこの地域に根付く手仕事です。
倉敷は、干拓後に綿やイ草という繊維の栽培から始まり、日本初の西洋美術館「大原美術館」や、日本で二番目に創設された民藝館である「倉敷民藝館」が生まれた街の性格から、今もなお地域には多くの作家さんが住まわれています。
この地域のさまざまな手仕事は、時に「工藝」や「民藝」といったカテゴリーに分類されることもありますが、「撚る屋」の解釈で一つの空間に調和させていくことを目指しています。
イ草や土、ガラス、木といったあらゆる素材の品々が、「撚る屋」の空間を構成する重要な要素となっています。
撚る屋 概要
住所 | 岡山県倉敷市東町2-7 |
客室タイプ | スイート(76平米・1部屋) ジュニアスイート(60~70平米・2部屋) メゾネット漆喰(52平米・4部屋) メゾネット煉瓦(48平米・3部屋) スタンダード(30平米・3部屋) |
価格帯 | スイート 187,000円~(税・サ別、夕朝食込み) ジュニアスイート 127,000円~(税・サ別、夕朝食込み) メゾネット 漆喰 111,000円~(税・サ別、夕朝食込み) メゾネット 煉瓦 105,000円~(税・サ別、夕朝食込み) スタンダード 77,000円~(税・サ別、夕朝食込み) |
開業日 | 2024年11月14日(木) |
予約サイト | https://go-yoruya-kurashiki.reservation.jp/ |
公式サイト | https://yoruya-kurashiki.com/ |
公式Instagram | https://www.instagram.com/yoruya_kurashiki/ |