異次元の少子化対策が本格始動?変わる子育て支援策を総ざらい

“異次元の少子化対策”が、いよいよ本格始動?

今年度以降、変わる子育て支援策を総ざらい。これからの子育て支援について考えました。

 

【子育て支援金の負担に、街の声は…】

今年度以降、変わる予定の主な子育て支援策がこちら。

 

今年度以降の主な子育て支援策

 

児童手当の拡充や、両親育休取得で手取り10割給付といった支援策が始まります。これらの財源とされているのが、2026年度から健康保険料に上乗せされ徴収が始まる「子育て支援金」。

 

子育て支援金 負担額(2028年度 1人あたり月額)

 

日本政府としては、「賃上げがしっかりと行われれば、国民負担率は変わらない」とのことですが、この国のすべての企業が十分な賃上げをすることができるのか。

小手先で増税と見せないようにしているだけなのではないでしょうか。

子育て支援金の負担について、広島の人たちはどう思っているのか、街頭インタビューを行いました。

 

「賃上げもどこまで進むのか期待できない。(子どもがいる身としては)支援はありがたいが、期待していいのか…。」

「国として子どもを育てていかないと存続していかないので(支援自体には)賛成」

 

子育て支援には賛成という声がある一方、日本政府への不信感で疑心暗鬼になっているという意見も。

 

「子育て支援にきちんと使われるなら良いけど、本当にそれに使われているのか、納める者としては不安」

「お金を出せば子育てをする人が増えるかというと、それは違う。幼稚園や保育所のスタッフの給料を上げるとか、地域で子育てできるようにリソースをどう割いていくのか。負担する我々が政治をチェックしないといけない」

 

年収別の徴収額2028年度月額(こども家庭庁)

 

支援金の使い道は

 

【広島ではどう変わる?子育て支援策】

広島では、どのように子育て支援策が変わっていくのでしょうか。

 

広島の変化

 

「こども誰でも通園制度」の試行的事業の実施や、広島市ではこども医療費補助対象の拡大が2025年1月から予定されています。

こども医療費補助対象の拡大について、広島の街で話を聞くと、

 

「ありがたい。病院に行きやすくなる」

「できれば子育て中、高校まであると助かる」

「地域によっては高校まで補助がある。不公平感はあるかもしれない(笑)」

 

と、こども医療費補助対象の拡大を歓迎する声がほとんどでしたが、自治体での格差に疑問を持つ声もありました。

広島県内の子ども医療費補助の現状はこちら。

 

拡充後のこども医療費(通院)

 

今年度から対象を高校生まで拡大したのは、江田島市、神石高原町、坂町、世羅町。

今後対象を拡大するのは広島市、廿日市市、東広島市です。

 

物価高等で苦しむ国民にさらなる負担、

住んでいる地域によって差が出ている子育て支援。

“異次元の少子化対策”は、まだまだ改善すべき点が多いのではないでしょうか。

未来を担う子どもたちのために、国民一人一人が考えていかなければならない課題です。

 

広島ホームテレビ『ピタニュー』(2024年4月17日放送)

ライター:神原知里

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