春休み特別企画・現役高校生座談会
春休み特別企画・現役高校生座談会を開催。
学校内の問題を研究している名古屋大学大学院の内田 良教授にも参加いただき、高校生たちを取り巻くさまざまな話題について、本音で語り合いました。
【期待以上に不安がある新年度】
環境の変化が大きい新年度。クラス替えや、レベルが上がる授業に不安を抱える高校生は少なくありません。
そこでこの質問。
「新年度の学校生活は期待が大きい?」
「はい」と回答したのは、わずか2人
「頑張って(友達を)作って、いろんな思い出を作っていきたいという期待がある」
と前向きな意見がある一方、
「クラス替えがあるので不安」
と新しい人間関係を築いていけるのか心配している高校生もいました。
内田教授は「学校行事で人間関係を少しずつ築いてみて」と話します
「自分からあいさつをするだけでも大事なこと」
と、環境になじむための堅実なアドバイスがあった一方、
「学校では変人キャラでやっている」
というトリッキーなやり方で友達を作ったという強者も。
焦らず自分のペースで環境になじんでいくこと、そして、困ったときに相談できる人を考えておくと少し楽になると内田教授はアドバイスします。
試行錯誤をしながら人間関係を築いている様子
【受験勉強にダジャレ?】
続いては勉強に関する質問。
「受験勉強はストレスだ?」
満場一致で「はい」と回答
先生や親からのプレッシャーや、先が見えずどれだけやっても安心できないことが大きなストレスになっているよう。
「本当は自分からやっていくのが勉強だけど、今の社会は上から降ってくるものをこなすという。ただただしんどいですよね。だから、自分がやっていくんだというふうに勉強を位置付けないといけないなと」
教育学者として自分も考えないといけないと、内田教授はこぼします。
受験勉強のストレスを少しでも解消するために、勉強中にダジャレを言うという、またしてもトリッキーな回答が座談会メンバーから飛び出します。
渾身のダジャレが飛び出した座談会
ダジャレで内田教授の回線が止まるというハプニング
【学校生活の“謎ルール”】
学校生活の本音に迫る質問をぶつけます。
「学校生活で謎のルールがある?」
回答が半々に分かれた
一昨年、文部科学省は生徒指導提要を12年ぶりに改訂。これにより、広島県教育委員会は積極的に校則の見直しをするよう通知を出しました。
時代に合ったルール作りは進んでいるのでしょうか。
「髪を結ぶ位置を耳より下の位置で結ぶという校則がある。なんのためにあるんだろうなって…。」
と、まだまだ“謎のルール”が残っている学校があるようです。
自分の通う学校にある校則(出典:Studyplusトレンド研究所「学校のルールについての意識調査」)
「見直されないルールが生徒の思考を抑圧している」と内田教授
一方、
「おしゃれも人の個性と認められていて、謎ルールはない」
という意見や、
「年2回、全校生徒で話し合う機会があり、学校指定のアウターじゃなく私物でもよくなった」
と生徒主導で改革を行ったと話す座談会メンバーもいました。
学校によって違いはあるものの、ここ数年で少しずつルールの見直しが行われているようです。
議論が活発になることで、学校がより良い方向に向かうのではないかと、座談会メンバーも内田教授も期待をしています。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2024年4月3日放送)
ライター:神原知里