本当に必要?変革が求められるPTAの在り方について考えた
子どもの小学校入学と同時に、保護者を悩ませるPTA。
時代の流れと共に、PTAの在り方も変革を求められています。
強制?ボランティア?令和のPTAの在り方について考えました。
PTAとは
【PTAは必要?広島の街でアンケート】
「PTAは必要か?」
広島の街でアンケートを実施しました。
「PTAは必要?」アンケート結果
必要という回答が多かったものの、
「役員はやりたくない」
「保護者の善意のボランティアに頼る時代じゃない」
と、PTA活動を負担に感じている意見もありました。
【卒業記念品をもらっても良いのか問題】
卒業シーズンの今、物議を醸しているのが、「卒業記念品をもらっても良いのか」という問題。PTA会費から贈られる品を、未会員の子どもも、もらっていいのかとSNSなどで話題になりました。
卒業記念品 PTA未会員はもらってはいけないのか問題
「みんなが持っているものを1人だけ持たないのは辛い。渡してあげていいのでは?」
「PTAへの加入を任意にするなら、もらえる人、もらえない人がいても仕方がない」
など、さまざまな意見が飛び交うこの問題。
実際のところ、どう対応すべきなのか。
広島市PTA協議会の内海和巳会長に話を聞きました。
「(PTAに)加入されていなくても、PTAは子どもに対して公平でないといけない。PTAから配るのであれば、必ず全員に配らなければいけない。
ただ、PTA会費を払っている方にとっては不公平感がある。
児童生徒が必要な物に関しては、今後は学校にお願いするのが1番良い」
昨今広まるPTA不要論については、
「今までPTAが変わらなさすぎた。時代に合わせて変えていれば不要論は起きなかったと思う。ここまできたら変えなきゃいけない。毎年議論しながら、最終的にいい形になれば」
と、内海会長も今がPTAの変革期であると考えています。
「みんなが楽しく参加できるよう変化を」と話す内海会長
事件や事故など、困ったときこそPTAが役に立つんだそう。
保護者同士のつながりが、いざというときにプラスになるのかもしれません。
【実際にPTAを見直した学校】
PTAの在り方を見直し、他校から注目を集めている学校が広島市にあります。
広島市立高取北中学校です。
この学校のPTA顧問に話を聞きました。
「PTAのあるべき姿を考えて『できる人ができる時にできる事をやる』。それをもとに、ボランティアを募ってやっていきましょうと変えていきました」
役員制からボランティア制にし、必要なときに参加者を募る体制に変更
毎年、PTAの役員決めが難航し、その在り方に疑問を感じたことが改革のきっかけとなったそう。ボランティア制に移行し、役員決めを廃止。活動内容の見直しも行いました。
PTAの形を変えたことで、活動が減り、教職員の負担も減ったそうです。
高取北中学校 PTAの活動
「できる人ができる時にできる事をやる」。この考え方が、保護者たちの心の負担を軽減させ、学校運営に前向きに関わっていくことができる秘訣なのかもしれません。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2024年3月13日放送)
ライター:神原知里