絶景あり!ご当地グルメあり!世界初・DMV(デュアルモードビークル)で行く途中下車の旅/海陽町(徳島県海部郡)

徳島県の最南端に位置し、豊かな自然と海に恵まれた海陽町。この町に世界初、線路も道路も走れる二刀流の乗り物「DMV(デュアルモードビークル)」が登場しています。今回は、子どもたちも大興奮のDMVを体験レポート。周辺で遊べるおすすめスポットもご紹介します。

 

DMVのワクワクポイント!モードチェンジとこだわりのデザイン

徳島県と高知県の県境、徳島県海部郡海陽町にある小さな路線「阿佐東線」で『世界初』DMV(デュアルモードビークル)が定期運行を始めていることをご存知ですか?マイクロバスをベースに作られた、線路も道路も走行できる夢の乗り物。知る人ぞ知る『徳島観光期待のホープ』をみなさんにもっと知っていただきたく、乗り物大好き少年たちと共に取材に向かいました。

DMV最大の特徴は「モードチェンジ」。道路から線路、線路から道路に変わるときに、バスから列車、列車からバスへとモードチェンジします。また、車両デザインも注目ポイント。青色のDMV931「未来への波乗り(阿佐東地域)」、緑色のDMV932「すだちの風(徳島県)」、赤色のDMV933「阿佐海岸維新(高知県)」と地域の特色をイメージした全三種類のデザインがあります。「今日はいったい何色に乗車できるだろう」と想像するのもいいですね。

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いよいよ乗車。夏のハイシーズンは予約がおすすめ

始発駅(下り)の阿波海南文化村にはトリックアートのフォトスポットがあり記念撮影を行うなどして楽しく時間を潰すことができます。DMVは予約なしで乗車は可能です。ただし、マリンスポーツのハイシーズンとなる夏や、観光客やお遍路さんが多くなる秋にかけての行楽シーズンは事前に予約して乗車することがおすすめです!

▶︎ネット予約はコチラ→
https://secure.j-bus.co.jp/hon/RouteList/List?uncd=3610

 

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いよいよ乗車!運転士さんに名前を伝えると座席番号を案内してくれます。今回乗車した座席は前から二列目。発車までワクワクどきどき。

 

阿波海南駅で待ちに待ったモードチェンジ!

阿波海南文化村から走ること約3分、阿波海南駅に到着します。ここで、待ちに待った最初のモードチェンジタイム! DMVが線路に乗り上げ列車モードに!乗客全員の期待が高まります。

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運転士さんがボタンをポチっと押し、モードチェンジスタートのアナウンスが流れた直後、軽快な和太鼓の音(地元・海部高校の学生による演奏)と共に、車体前方がググっと持ち上がりました。『ふぃにっしゅ~』という…脱力した音声が流れたところでモードチェンジは終了のようです。その間たったの15秒。DMVはバスから列車に早変わりしました!

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阿波海南駅には、モードチェンジの撮影スポットも設置してあります。せっかくなので外に出てその様子を撮影したかったのですがそれはNG。DMVはそもそも『いちいち乗り降りしなくていい乗り物』。撮影のための下車はできません。

 

車窓と乗り心地を楽しむ鉄道モード

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さて、鉄道モードで走り出したDMV。今度はガタンゴトンと心地よく揺れながら線路の上を走っていてとても不思議な感覚になります。窓から見える線路や運転士さん、そして右の車窓で山を見て、左の車窓で海を見て、暗くて長いトンネルのドキドキ感などを楽しめます。鉄道を走ること約20分、甲浦駅に到着。ここは高知県です。この駅で再びバスモードにチェンジして終点、徳島県の「道の駅宍喰温泉」へ向かいます。

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再び和太鼓の音に合わせ、今度は車体が少しだけ沈みます。脱力系「ふぃにっしゅ~」に乗客からも「よくできました~」といった感じで笑い声と小さな拍手(笑)。この、乗客同士の一体感もたまりません。海の駅東洋町を経由して、終点「道の駅宍喰温泉」へ。海沿いのドライブは気持ちよく、途中下車して海水浴…なんかもいいかもしれませんね。

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始発駅を出発してから約30分。終点に到着しました。乗り物好き少年たちも「世界初体験」に大満足だったようです。バスも鉄道もどちらも運転してしまう運転士さんもとてもかっこよかったです。

 

下車して海沿い散歩!オーシャンビューのレストラン

さて、やってきました海陽町宍喰。海沿いにある人気レストランの「テイクサンド」でランチをいただきます。停車駅から約450m程度なので海沿いを散歩しながら向かいます。海風に吹かれながら歩くこと約6分で目的のレストランに到着しました。

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「テイクサンド」はSNSやタウン情報誌などでも数多く紹介されている人気店で、地元のローカルスーパー「ショッピング大黒」が直営する完全無添加レストランです。「食べ物が世界を変える」をテーマに『ローカル&オーガニック』をコンセプトとしていて、わざわざ遠方から食べにくるお客さんも多くいるそうです。

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こだわりの厳選したオーガニック・ナチュラル食材とは、地元産の野菜だけでありません。人気メニューに使用される牛肉はすべて、良質なタンパク質のグラスフェッドビーフ(完全牧草牛)。ハンバーガーのバンズは、地元のパン屋と共同開発した卵と乳不使用のヴィーガン仕様で、ドリンクやアルコールもオーガニックにこだわるという徹底ぶり。

今回は人気の『特製ラグーのせ牧草牛ロコモコ』(1,980円)、定番バーガーからは『阿波ジビエバーガー』(1,210円)、そして最近加わったという日替わりカレー(1,210円〜)を注文することにしました。

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海の見えるテラス席で待っていると最初に運ばれてきたのは日替わりカレー。ネパール人スタッフのプリンスさんが作る本格派のネパールカレーです。目にも鮮やかなサラダと酵素玄米といただきました。ソルティーな辛さは病みつきです!ネパールカレーの提供日にはぜひともチョイスしてほしいです。

続いてやってきたのはジビエバーガー。運ばれながらも肉汁が溢れていて少年達は大興奮。このバーガー何がすごいって、大きな口でがぶりと食べた時のマリアージュ。バンズ、パテ、トマト、マッシュポテト、ソースの相乗効果で非常に美味しいのです。海陽町産の鹿肉はクセがなく食べ応え十分でした。

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ほかにも、店主おすすめの「たっぷりタルタルの新鮮フィッシュバーガー(1,210円〜)」も必食。鳴門で獲れた新鮮な天然の鯛をフライにした贅沢な一品です。

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最後にロコモコプレート。ボリューム満点。お肉大好き少年がハンバーグと同じくらいどハマリした自家製ラグーはもちろん、グラスフェッドビーフ(完全牧草牛)です。

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身体に優しいオーガニック食材だから安心な上に味も抜群!というのが嬉しいですね。徳島、海陽町ならではの食材で作られているというのも旅行者としては魅力的です。

 

旅の締めは「道の駅 宍喰温泉」でお買い物

お土産を求めて再び「道の駅宍喰温泉」を目指します。入口ロビーに入り目に飛び込んでくるのは道の駅自慢のDMVのジオラマです。二階に行けばその全体を見渡すことができ、DMV(ジオラマ)の運転体験もできて子供たちも大はしゃぎ間違いなし。一通り遊んだらお土産探しに行きましょう。

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お土産探しは道の駅にある産直市場「すぎのこ市場」でぜひ。ここには魅力的な商品がいっぱいです。注目は種類豊富な手作りアイスカップ(230円)。定番の味はもちろん、「海」「藍」「寒茶」など、海陽町ならではの味が必食です。

また、産直市場コーナーは、地元野菜やお寿司、お魚がいっぱい。新鮮な刺身は大好評で、すぐに完売する日も多いとか。そんな中、特にスタッフのイチオシは「ウツボの珍味(大750円、小400円)」。宍喰では知らない人はいないという銘品で、地元の鮮魚店がウツボを一躍人気商品にしたという話題のおつまみは、甘辛くクセになる旨さが特徴です。こちらも人気ゆえ完売の可能性あり。見つけたら迷わず購入しましょう。

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ちょっと変わったお土産を求めるなら「あまべ藍そうめん(595円)」を。薄い青緑色をした麺は見た目にも清涼感抜群。職人仕込みの手延べそうめんはコシがあり、ツルンとしたのど越しやわらかで、夏のお土産にぴったりです。

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DMVお土産コーナーも発見

DMV乗車体験記念として、DMVグッズも欠かせません。さすが街の自慢の乗り物だけあってオリジナルグッズは豊富です。DMVの形をしたクッキーやデュアルな味のカレーなどもありましたが一番目を引いたのはこちら!「おかしなお菓子組み立てモナカ(648円)」。

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おいしく食べるのはもちろん、自分でDMVを組み立てて飾って写真を撮ったりできるんです。海陽町の和菓子店「宝来堂」のオリジナル商品で味も保証付き。実際に組み立ててみるととっても簡単。説明書にある通りDMVとタイヤの型になったモナカに、あんこを入れて組み立てるだけ。DMVの思い出話をしながら作ってみてはいかがでしょうか?

 

帰りは宍喰駅からDMVに乗ってみた

帰りは道の駅から約15分歩いて、「宍喰駅」から乗車。阿佐東線唯一の有人駅で、駅長はなんと伊勢海老です。改札横には阿佐鉄オリジナルスタンプが設置してありました。種類が豊富で楽しいです。また、こちらでも阿佐海岸鉄道(通称・阿佐鉄)グッズも購入できます。

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のどかな田園風景と遠くに見える海を眺められる駅のホームで到着を待ちます。トンネルを抜け、鮮やかなグリーンのDMV932が鉄道モードでやってきました。

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近くで見ると鉄輪で車体が持ち上がっていてかっこいい! DMVは見るのも楽しい乗り物ですね。終点は阿波海南文化村です。降り際、子どもへの乗車のサービスとして運転士さんからDMVペーパークラフトがプレゼントされました。(プレゼントは運行状況によっては難しい場合もあります)。ちょっとしたサプライズもあり旅の満足度も申し分なし! 世界初・DMVで巡る海陽町の旅はいかがでしたか?ぜひ徳島に遊びに来ませんか?

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他にもある!オススメ体験スポット「マリンジャム」

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海陽町の旅に欠かせないスポットとしてこちらもご紹介します。「道の駅宍喰温泉」から高知方面に3.6km、車で約7分程度走った先にある竹ケ島の「海洋自然博物館マリンジャム」はぜひ足を運んでほしい観光スポット!

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『海中観光船ブルーマリン号』に乗れば、美しい竹ケ島の海のサンゴや熱帯魚が間近で観察できます。施設内にある「島のちいさな水族館」も入場料は大人300円、小学生200円とかなり手ごろ。ブルーマリン号に乗船すれば無料で楽しめてとても良心的ですね。

マリンジャムスタッフも「竹ケ島海域では温水や潮流の変化によって四季折々の海中景観を楽しむことができます。海域公園に生息するサンゴは約70種。エダミドリイシの群落は国内有数の広さです。サンゴの周りに集まる色とりどりの魚や生き物を、ブルーマリン号や、カヤック、SUP、スノーケルでぜひご覧ください!」とコメントを寄せてくださいました。

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瀬戸内ファインダーライター 阿部 愛

 

▼記事提供元

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