大人も子どもも楽しめる駅前ミュージアム/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川県丸亀市)
JR丸亀駅(香川県丸亀市)の南口を出て、すぐ右手に見えるのが『丸亀市猪熊弦一郎現代美術館』—通称MIMOCA(ミモカ)です。
駅前という立地は、地方の美術館にはめずらしいのだそう。画家・猪熊弦一郎(1902―1993)は、「美術館を日常に」という思いで自らこの場所を選びました。地元では“いのくまさん”と親しまれる猪熊氏。実は、百貨店『三越』の包装紙をデザインしたことでも有名です。
こちらは3階の展示室。天井が7メートルと、とても高いのです! いのくまさん自身が開放感にこだわり、最初の設計より高くしたため天井のはりをそのまま見せるデザインになったのだとか。ゆったり過ごしてほしいという気持ちが伝わってきます。
2階の展示室には、画家の愛用品や収集品が。絵の具のついたエプロンから使いかけのローソクまで……ありし日の息づかいが聞こえてきます。(※中身は展示替ごとに変わります)
美術館の外にはアートセンターやカフェがあり、階段やカフェ前の広場は公共スペースとして市民に開かれています。
こちらは『Café MIMOCA』。店内の家具は、イサム・ノグチやハンス・ウェグナー、柳宗理など、いのくまさんの友人や同時代の作家によるもの。「美術館はいいものに触れる場所」という思いがあふれています。
物販スペースでは香川や四国、瀬戸内の食品や手仕事を中心に、暮らしを楽しむための衣食住の品々も販売されています。※写真は過去のものです。2020年のリニューアルで改装されました。
2020年のリニューアルに伴い、高松市丸亀町の人気店『まちのシューレ963』がカフェの運営を行うようになりました。金・土・日曜日には数量限定のランチも登場しますよ。
最後の写真は2014年11月23日の開館記念日の様子。毎年この日はイベントが開かれ、たくさんの人でにぎわいます。オブジェで遊んだりワークショップに参加したり。子どもから大人まで、楽しく過ごしながら本物のアートに触れていました。
丸亀の“駅前ミュージアム”では、いのくまさんが願った「美術館のある日常」が実現しています。あなたもMIMOCAを訪れれば、もっとアートが好きになるかもしれません♪
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
住所/香川県丸亀市浜町80-1
開館時間/10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日/月曜日(祝休日の場合はその直後の平日)、12月25日〜31日、および展示替え等による臨時休館日
電話/0877-24-7755
HP/https://www.mimoca.org/ja/
瀬戸内Finderフォトライター 古川いづみ
▼記事提供元
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