【あなたは大丈夫?】若者を狙った詐欺・悪質商法の実態に迫る
若者を狙った詐欺・悪質商法。SNS関連の相談件数は過去最多となっています。
そこで、若者を狙った詐欺や悪質商法の手口・実態について、取材をしました。
SNS関連の消費者生活相談件数(出典:消費者庁)
【あなたは大丈夫?だまされやすさチェック】
2022年4月に成年年齢が18歳に引き下げられ、親の同意がなくてもローンやクレジットカードなどを契約することが可能になりました。
未成年者が親の同意を得ずにした契約は原則取り消すことが可能ですが、18、19歳は成年になったため、注意が必要です。
若者が、詐欺や悪徳商法の格好の標的になっている
広島の街で、若者にアンケートを実施。
「だまされやすさを測る心理傾向チェック」に挑戦していただきました。
だまされやすさを測る心理傾向チェック。皆さんもぜひチェックしてみて
点数が高い人ほど、騙されやすい傾向が…。
アンケートに協力してくれた若者の話を聞くと
「魅力的な異性に言われると弱いかも(笑)」
「欲しいものはお金を借りてでも手に入れたい」
といったリアルな声や、
「友達の友達が騙されて60万円取られた」
と、実際に被害にあった人がいるという声もありました。
点数が高い若者もちらほら
【子どもの借金に悩んでいる親】
SNS経由の詐欺・悪質商法が増え、親が子どもの詐欺被害を把握できていないケースも。
実際に、子どもの借金トラブルに悩んでいるというAさんに話を聞きました。
「19歳の息子がいるんですけど、ある日、怪しいハガキが届きまして。消費者金融からお金を借りていたようで、その督促状だったんです」
子どもが借金をしていたことだけではなく、19歳でお金を簡単に借りることができるという事実に驚いたと話すAさん。
Aさんは「20歳でも借金について分かっていない子が多いのでは」と疑問を投げ掛けます
「息子は『友達に借りたお金を返すため』と言っていたが、親には本当のことは言わないですよね」
こうしたお金が、本人の自覚なしに詐欺行為につながっている可能性も否定できません。
【詐欺・悪質商法の実態】
日々、巧妙になっている詐欺・悪質商法。
その手口について、若者の消費者トラブルに詳しい清水 正之弁護士に話を聞きました。
「副業被害はほぼ100%と言っていいくらいSNSが関与しています」
よくあるケースだと、インフルエンサーになりすましたアカウントをフォローすると勧誘が始まるそうです。
また、近年はマルチ取引に関する相談が増加しているそう。
「友達関係で勧誘されることが多い。友人と食事に行き『儲け話がある』と勧誘される。そのまま場所を移動して、消費者金融で借金をさせるということもあります」
「『モノなしマルチ商法』相談件数」(出典:消費者庁)
こうした被害については、被害金額を回収できる可能性は極めて低いそうです。
「そもそも、儲け話は人を誘ってするものではない。マルチに誘ってくるような人は友達ではないと胸に刻んでほしい」
と、清水弁護士は訴えます。
被害にあわないために必ず覚えておいてほしいこと
“うまい話には裏がある”
大人子ども問わず、この言葉をしっかりと覚えておく必要があるのかもしれません。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年8月2日放送)
ライター:神原知里