大人も熱くなる・空前の「カプセルトイ」ブームを徹底調査
「カプセルトイ」が空前の盛り上がりを見せています。
昨年、過去最高の610億円市場にまで成長したカプセルトイ業界の人気の秘密を調査しました。
カプセルトイ 市場規模推移(出典:日本玩具協会)
【ガチャガチャの森】
向かったのはイオンモール広島府中店にある「ガチャガチャの森」。
550台のカプセルトイ販売機が設置されています。
ガチャガチャの森は全国に約80店舗
「ガチャガチャの森に関しては8割ぐらい女性客。ファミリーで来ても、お父さんよりもお母さんの方が熱くなっていたり(笑)」
と、ガチャガチャの森を運営している株式会社ルルアークの松井 一平さんは語ります。
女性たちに人気なのが、本物そっくりに作られたミニチュア。
アイテムの写真をSNSに投稿したり、キャラクターと組み合わせて楽しむ人も。
推しキャラクターと組み合わせてSNSに写真を投稿、という流れがブーム
カプセルトイ業界は今、「第4次ブーム」と言われています。
・「第1次ブーム」は1983年。「キン肉マン消しゴム」いわゆる”キン消し”が大ヒット。
・「第2次ブーム」は1995年頃。フルカラーのフィギュアが登場。この頃は、子どもや男性を中心に人気でした。
・「第3次ブーム」は2012年。「コップのフチ子」が性別や世代を問わずに大ヒット。
第4次ブームでは、日常の何気ない物や、昔懐かしい「昭和レトロ」な商品が、大人の女性を中心に人気を集めています。
人気の昭和レトロなカプセルトイ
カプセルトイの商品がヒットする秘訣は何か、松井さんに聞いてみました。
「カプセルトイのおもしろさの1つが企画の柔軟性。世の中にない変わったものがたくさんあるのがヒットの要因」
実は、カプセルトイ業界は完全受注生産で、メーカーが企画を発表してから販売会社が発注をするので、メーカー側は在庫を抱えることがない。
そのため、優秀な若いクリエイターが参入しやすく、新しい柔軟な発想の商品が出てくるので、業界のおもしろさにつながっているそうです。
柔軟な発想がヒット商品につながる
ガチャガチャの森は、今後海外進出も視野に入れているそう。
「カプセルトイの良いところは言葉不要で利用できること。世界的な新しいコンテンツとして、映画や漫画のように世界的に広がるんじゃないかなと思っています」
と、松井さんは期待をしています。
【海洋堂フィギュア展】
こうしたカプセルトイの歴史を「みよし風土記の丘ミュージアム」で楽しむことができます。
8月27日まで夏の特別企画展として「海洋堂フィギュア展」を開催中。
世界的なフィギュアメーカーである海洋堂が手掛けた約3,000点のフィギュアが展示されています。
人物、乗り物、建物、食べ物、恐竜などのフィギュアが展示されている
入場料は700円(一般)。
この夏のお出かけに、フィギュア鑑賞はいかがでしょうか。
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年8月1日放送)
ライター:神原知里