瀬戸内海のヌシ「コブダイ」の数奇な一生|地球派宣言

地球派宣言の恒例企画「海の生き物魚(うお)もしろ図鑑」。

さかなのおにいさんこと川田一輝(かわた・かずき)さんが魚の生態について解説するコーナーです。

 

さかなのおにいさん 川田一輝さんと岡本愛衣アナ

 

今回の舞台は、四国水族館内にある、瀬戸内のヌシの景。

 

四国水族館の瀬戸内のヌシの景

 

今回紹介してもらうのは、数奇な一生を送る瀬戸内海のヌシ、「コブダイ」。

名前はコブダイで鯛の仲間と思われがちですが、実はベラという魚の仲間なんだとか。

 

四国水族館のコブダイ

 

ここからは、川田さん自らが描いたイラストでコブダイの数奇な一生を解説してもらいます。

 

イラスト:川田さん

 

おでこのコブが特徴的で中々にいかつい見た目のコブダイですが、生まれた時は、熱帯魚のようなかわいい魚なんだそう。

 

イラスト:川田さん

 

そして、生まれた時は、すべてメスなんだとか。

では、オスはどこからくるのかというと・・・

 

イラスト:川田さん

 

なんと、群れの中で一番大きいメスが、性転換してオスになるんだそう。

コブダイのような、メスからオスに変わるものを「雌性先熟(しせいせんじゅく)」といいます。

はっきりとは分かっていませんが、メスだけでは繁殖ができず、子孫を残すことができないということから、このような生態になったと川田さんは言います。

 

イラスト:川田さん

 

体長50cmあたりを境にオスに性転換していくコブダイは、大きいものでは1m近くになり、まさにヌシとなっていきます。

 

四国水族館のコブダイ

 

コブダイがそこまで大きくなれるのは、栄養豊富な海、瀬戸内海のおかげ。

 

瀬戸内海

 

コブダイがこれからもヌシであれるよう、瀬戸内海を守っていきましょうと川田さんは言います。

 

瀬戸内海を守っていくことを話す川田さん

 

 

広島ホームテレビ『ピタニュー
地球派宣言コーナー(2023年6月28日放送)

SDGs

 

 

LINE はてブ Pocket