【今注目の男女共用水着】水泳の授業に関するあれこれを大調査
6月に入り、水泳の授業が始まる学校も多いのではないでしょうか。
今回は、水着やプールなど、水泳の授業に関するあれこれを調査しました。
【今注目の男女共用水着】
時代の流れと共に、スクール水着も変化しています。
スクール水着の進化(©2022 FOOTMARK)
紫外線対策や異性の目など、子どもたちの悩みを解決すべく、全国で導入がスタートしているのが男女共用水着。
開発元のフットマーク 学校教育事業部の木村 元気さんに話を聞きました。
「体型の差を目立たないようにした形です。ハーフパンツもヒップラインが目立たないよう、ゆったりしたデザインです」
男女共用水着
この男女共用水着が誕生したきっかけは、1本の電話だったそう。
「約5年前に、『ジェンダー問題で困っている生徒が着れる水着はないか?』という問い合わせの電話をいただいた。年を追うごとに、同じような内容の問い合わせをいただくようになって、会社にそういった水着を作ってほしいと提言しました」
【男女共用水着の需要は?】
こうした男女共用水着の広島県内での需要を調査しました。
「予想以上の注文に驚いています。うちを採用していただいてるのは中学校メインなんですけど、30校のうち20校くらい注文を受けています」。
そう話すのは、学校などへスポーツ用品の販売を行っている体育社の波田 誠司さん。
男女共用水着の導入をいち早く決めた五日市中学校の橋本 裕治校長も、
「昔に比べたら、さまざまな事情で、プールで泳ぐことに抵抗がある生徒がいる。子どもが気持ちよく水泳の授業に参加できるよう、男女共用水着の選択肢もあった方がいいと思い導入しました」
五日市中学校では、基準服も選択可能なんだとか
実際に男女共用水着を手に取った生徒たちからは、
「男女共用の方が安心する」
「上着が付いていて、日焼け防止にもいい」
と、好評です。
【学校のプールがなくなる!?】
こうしたスクール水着の変化の一方で、小中学校のプールがなくなる可能性があることをご存知でしょうか?
広島市教育委員会が発表したデータ
広島市教育委員会によると、広島市の小中学校のプールの過半数は築40年を超えており、10~30年後に更新時期をむかえます。
1校あたりの改築費用は約2憶3000万円、200校では約460憶円が必要です。
広島市教育委員会では、市営や民間プールの活用などを検討しており、水泳の授業を継続できるよう進めています。
広島市教育委員会が検討している対策
一方、広島県福山市では、20校がプールの老朽化により、外部で水泳の授業を行っています。
天候に左右されずに授業を受けれる、インストラクターによる本格的な指導でより泳げるようになる、といった利点もあるそうです。
広島県福山市の場合
広島ホームテレビ『ピタニュー』(2023年5月31日放送)
ライター:神原知里