【ミニチュアの世界を体感】「ちいさなひみつのせかい」広島で開催!Mozuさんインタビューも
SNS総フォロワー数140万人超えのクリエイターMozuさん。
これまで制作してきた作品の展覧会が全国各地で開催されていますが、広島でも2023年3月7日にスタートしました!
話題のミニチュア作品からコマ撮りアニメ、SNSでは見られない作品の裏側まで見られるとあって、開催前から話題となっています。
どんな作品が広島にきているのか、展覧会への意気込みをMozuさんに伺ってきました。
展示内容
「ちいさなひみつのせかい」のイベント会場内には、主に「ミニチュア」「コマ撮りアニメ」「トリックラクガキ」の展示とグッズ販売コーナーがあります。
それぞれの見どころを制作秘話と合わせてご紹介します。
ミニチュア
Mozuさんが作るミニチュアシリーズは、現実世界がそのまま小さくなったような世界観。
高校2年生のときに自分の部屋をミニチュアで再現し、話題となった作品もあります。
友達の部屋(部分)©MOZU STUDIOS
「友達の部屋」では、Mozuさんの理想を詰め込んだ部屋を作り上げています。
友達の部屋(部分)©MOZU STUDIOS
壁に貼られたプリントや本棚の中身、散乱した机の上のアイテムまで、一つひとつ細かいところまでリアルに再現されています。
賞状や付箋の文字まで作り込まれているので、じっくり観察すると楽しいですよ。
ゴミ捨て場(部分)©MOZU STUDIOS
「ゴミ捨て場」は、制作にあたって実際にゴミ捨て場に通い観察したそうです。
ゴミ捨て場(部分)©MOZU STUDIOS
ガムテープが貼られたテレビやゴミ袋の中のお菓子のゴミ、冷蔵庫の中まで作り込まれた高い再現度に驚愕です。
ズームした写真だけを見ると、本当のゴミ捨て場と間違えそうになりますね。
教室(部分)©MOZU STUDIOS
さまざまなメディアで取り上げられている「教室」は、ミニチュアシリーズの中でも大きく目を引く存在です。
教室(部分)©MOZU STUDIOS
机ひとつとっても木目や色合いなど同じものがなく、作品の中から子どもの声が聞こえてきそうなくらいリアルです。
教室(部分)©MOZU STUDIOS
机に貼られたネームマグネットなど、細かい部分を見ても楽しめます。
教室 裏側(部分)©MOZU STUDIOS
なお「教室」は作品の裏側も見ることができます。
Mozuさんのメモ書きが実際見られるのも、展覧会ならではの魅力ですね。
ほかにも「電柱」や「美術館」などの展示も。
ぜひ実物を楽しんでください。
こびとシリーズ
Mozuさんといえば「こびとシリーズ」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
今回広島でもたくさんのこびとシリーズが展示されます。
こびとの階段(部分)©MOZU STUDIOS
こびとシリーズ第一弾「こびとの階段」は、一瞬でサイズ感を伝えられるようにコンセントの真横に配置された作品です。
アイデアを思いついた当初は、実際に住んでいる家の壁に穴をあけて作ろうとしたそう。
家族に止められたことがきっかけで、舞台となる壁もホームセンターで材料を集めて作られました。
こびとのベランダ(部分)©MOZU STUDIOS
こびとシリーズの中で初めて床ではなく壁を使った作品「こびとのベランダ」。
Mozuさんが小学生だった頃を思い出しながら作られた作品です。
こびとのベランダ(部分)©MOZU STUDIOS
部屋の中には書初めやランドセルなど、小学生ならではのアイテムが見られます。
「書初めに書かれている文字も面白いのでぜひ読んで欲しいです」とMozuさんはいいます。
部屋の中の時計は時間通りに動いているため、中までじっくり見てくださいね。
こびとの秘密基地(部分)©MOZU STUDIOS
Mozuさん自身が一番好きだと話してくれた作品「こびとの秘密基地」。
SNSでバズり、いいね!がたくさんついたことが怖くなり、その日は眠れなかったという思い出もあるそうです。
こびとの秘密基地(部分)©MOZU STUDIOS
電子レンジの中には、にんじんやキャベツのスープが入っていたり、冷蔵庫の買い出しメモには「ふんどし」と書かれていたりするなど、どんな人が住んでいる部屋なのだろう?と、想像しながら見るのが楽しくなる作品です。
なお、壁にかかっているカレンダーは7月で、Mozuさんの誕生日である10日には赤丸がされています。
細部までワクワクする仕掛けがたくさん詰まっていますよ。
こびとの秘密基地 裏側(部分)©MOZU STUDIOS
また、こびとの秘密基地では、SNSで公開されていない裏側も見られます。
こびとの秘密基地 裏側(部分)©MOZU STUDIOS
こびとの秘密基地を作っているこびとと重機が潜んでいる姿が見られるのも、展覧会ならではの見どころです。
ほかにも、こびとシリーズ「こびとの旅館」も裏側が見られる作品となっていますよ。
こびとの公衆電話(部分)©MOZU STUDIOS
こびとシリーズの中で、唯一のぞき穴から楽しむ作品「こびとの公衆電話」。
こびとは部屋の中だけではなく、実は外にもいるのではないか?という思いつきから制作された作品です。
このほかにも、壁の中を走る路線を想像した「こびとの駅」、実際に水を流すこともできる(展覧会場では水無し)「こびとの用水路」など、たくさんの作品が見られますよ。
こびとシリーズはすべての作品にQRコードがついており、読み込むことでメイキング映像と合わせて楽しめます。
コマ撮りアニメ
コマ撮りアニメは、Mozuさんのオリジナルキャラクターである「マルとパッチ」が登場します。
会場では絵コンテやメモ書きが展示されているほか、実際のアニメが放映されています。
撮影NGのものがたくさん詰まった空間なので、ここではご紹介できませんが、展覧会では心に刻みながら堪能してくださいね。
トリックラクガキ
トリックラクガキ ©MOZU STUDIOS
平面のイラストなのに、浮き上がって見えるトリックアート。
Mozuさんはノートを使って「トリックラクガキ」も作っています。
UFO ©MOZU STUDIOS
トリックラクガキだけでなく、ノートに書かれた文字も楽しむことができますよ。
グッズ売り場
展覧会の最後にはグッズ売り場が設けられており、会場限定の商品が購入できます。
マグカップやクリアファイルなど、日常使いできるグッズが豊富です。
そのほかにも、展示されている作品がおうちでも作れるペーパークラフトも販売されています。
大人から子どもまで夢中になって取り組めること間違いなしです!
トリックラクガキに実際に色付けできるスペースもあります。
大人だけではなく、小さな子どもまで楽しめる工夫がたっぷりですね。
Mozuさんの意気込み
Mozuさんと「こびとの秘密基地」
今回広島で初めての展覧会がスタートするにあたって、Mozuさんに意気込みを聞いてきました。
ーーーQ.ミニチュアの魅力とは?
「作り始めて長いですが、まだ考え中です。赤ちゃんとか小さいものってかわいいじゃないですか。ミニチュアってそういう感覚に似ているのかなと思っています。例えば、今回「こびとのトイレ」という作品も展示しているんですが、トイレですらミニチュアにしたらかわいいです(笑)小さいものの魔力って引き込まれますよね」。
ーーQ.展覧会で見て欲しいポイントは?
「撮影ができる作品が多いですが、写真や動画を撮るのに夢中になりすぎず、なるべく生で楽しんでもらえるとうれしいです。僕の作品は身近なものを題材にしているので、家に帰っても壁や部屋などを見て「壁の中ってどうなってるんだろう?」と、想像を膨らませることができます。ぜひ家に帰ってからもワクワクしてもらえたらうれしいですね」。
ーーQ.作品作りで工夫していることは?
「自分が一番楽しむことです。こびとの秘密基地とか作品を見ると絶対「コレ作っている人楽しんでるだろ!」と感じてもらえると思います。作り手の楽しい気持ちは作品にも表れるので、普段から楽しい体験をするようにもしていますよ」。
ーーQ.ミニチュアの楽しい部分は?
「全部です(笑)どの工程も楽しいので、その時々によって作っているとき、設計しているとき、など取材によって答えが変わっていますね。強いて言うなら、今回の展覧会のように、実際にミニチュア作品を見て、驚いていたり喜んでいたりする方を見るときが楽しいです」。
ーーQ.作品を撮るコツは?
「壁の白い部分より外を写さないようにすることですかね。周りを写さなければミニチュアだと気づかれないかもしれません。友だちに見せると、きっとびっくりされますよ(笑)」。
ーーQ.広島での開催に対する意気込み
「もともと広島で開催して欲しいとのリクエストが多かったんですよ。SNSに楽しみにしているというコメントをいただくこともあり、僕自身も楽しみでした。広島は修学旅行でしか来たことがなかったので、早速お好み焼きをいただきました(笑)SNSや動画では伝わらないところも体感してもらえる展覧会となっていますので、ぜひみなさんに実際に見て楽しんでもらえるとうれしいです」。
Mozu プロフィール
Mozuさんと「こびとの秘密基地」1998年7月生まれ。東京都立総合芸術高等学校映像メディア表現卒業。高校2年生のとき自分の部屋をミニチュアで作ったことをきっかけに、テレビなどのメディアから取材が殺到。同年、自身が作ったコマ撮りアニメ「故障中」が、アジア映画祭「TBS DigiCon6」のJPAPAN Youth部門のGold(最優秀賞)を受賞。その後も、大手企業やアニメとのコラボなど、世界から注目を集めている。
なお、2023年3月5日に発表した「こびとの角部屋」をもって、こびとシリーズの制作は一旦終了。次のシリーズは2年後を予定しているそうです。
●ちいさなひみつのせかい
開催期間 | 3月7日(火)~4月2日(日) |
チケット | 大人1,000円/小・中学生700円/障がい者手帳をお持ちの方600円 |
公式サイト | https://www.home-tv.co.jp/event/mozu-artwork_hiroshima/ |
※未就学児無料(保護者の同伴が必要)
※障がい者手帳をお持ちの方はご本人のみ
※「エムアイカードプラス」「エムアイ友の会カード」「三越伊勢丹ホールディングス株主さまご優待カード」会場窓口でのご提示で、ご本人さまのみ200円引きでお買い求めいただけます。
「ちいさなひみつのせかい」は、大人から子どもまでワクワクする展示がたくさん。
小さな作品に細部までこだわりが詰まっているため、じっくり時間をかけて楽しめます。
メディアで話題の作品を、ぜひ、自身の目で体感してみてくださいね。
ライター/丸山希