【広島雑学】宮島で鹿と共存するために施されている民家の工夫とは?
知っているようで知らない。思わず「へぇ~」と言いたくなる広島の雑学をクイズに!
今回は世界遺産、厳島神社で有名な宮島へやってきました。
宮島観光ガイドの山中さんに、宮島に関する雑学を教えてもらいましたよ。
山中さん「宮島はシカと生きるために、家にも工夫がされています。昔の民家には鹿戸というものがありました。引かないと開かないんです」。
シカが生息している宮島ならではの工夫「鹿戸(しかど)」。
宮島の民家では大戸(おおど)と呼ばれる玄関扉を開けたままにしておくことが多く、家の中にシカが入ってきてしまうことがありました。
シカの侵入を防ぐために、鹿戸が生まれたんですよ。
開けた後は自然に閉まるようにできているものもあり、まさにシカと共に生きるために造られた戸です。
今でも民家やお店に設置されていて、いたるところで見かけることができますよ。
山中さん「宮島の民家はシカ以外にも家を守る工夫をしていました。屋根の瓦をこんな感じにしていましたが、何の被害から守るためだと思いますか?」
ここで問題です!一番上にあるこの瓦。随分と大きいですよね。
この大きい瓦を置くことによって、ある動物が何かをするのを防いだそうです。
それはいったい何でしょうか?
山中さん「答えは“サルが瓦をはぎ取るのを防ぐため”です。“猿瓦(さるがわら)”といいます。宮島にいたサルが虫を食べるために、民家の瓦をひっくり返す被害がありました。サルが瓦をひっくり返さないように、通常のものより大きくて重たい猿瓦が生まれたんです」。
一般的な瓦と比べるとこんなに大きいんです!
山から下りてくるサルが、瓦をひっくり返すことで雨漏りが起きる被害がありました。
サルを退治せず、共存するために、この猿瓦が置かれたんですよ。
宮島の民家の工夫に広島雑学認定!
広島ホームテレビ『5up!』(2023年2月15日放送)
「広島へぇ~じゃん」
ひろしまリード編集部
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